...今の私はそこに一番堅固な立場を持っているが故に...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...大革新を妨げる堅固な殻を打ち割りました...
石原莞爾 「最終戦争論」
...志操堅固な杜だったけれど...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...五メートル以内にある家屋の堅固な石壁を壊す...
海野十三 「空襲下の日本」
...ところで、この種の議論は、私の根據を理解する人々の前では何等の力も有し得ないからして、また實に、多くの人々の判斷は弱くて正しからず、たとひ僞であり、理を離れたものであつても、最初に受け取つた意見によつてのはうが、眞で堅固な、しかし後に聞いたその反駁によつてよりも、一層多く説得せられるものであるから、ここではその議論に對して、私が最初に述べねばならぬとすると惡いから、答辯することを欲しない...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...その扉はいかにも堅固な鉄板を以って造られ...
永井荷風 「放水路」
...堅固な庵寺でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...婦女子の精神未(いま)だ堅固ならざる者を率いて有形の文明に導くは...
福沢諭吉 「日本男子論」
...その上に増田(ますだ)の家は年来堅固なる家風で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...堅固な意志を示されたではありませんか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...それがどうしても動かすことの出来ぬほど堅固な決心であった...
森鴎外 「阿部一族」
...堅固な前列は右に方嚮(ほうこう)を転ずるや否や...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...王は天下にその比を見ない壮麗堅固な都城に住んでいること...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...馬術などで鍛えた堅固な志操をもっていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...伝統の造り上げた堅固な立法が...
横光利一 「旅愁」
...壁は民家と同じく堅固な灰黒色の煉瓦で...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...城壁を高く持つこと極端なほど堅固な中国では古くから行われている法である...
吉川英治 「新書太閤記」
...また堅固な要塞の隣りにある神殿は金や銀で眩しく輝いていた...
和辻哲郎 「鎖国」
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