...堅さうな骨は噛み砕いてやつてから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...私はまた物體において堅さ...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...そして確かに、私が極めて異なる色、音、香、味、熱、堅さ、及びこれに類するものを感覺するといふことから、私は、これら種々に異なる感覺の知覺がそこからやつてくる物體のうちに、これらの知覺にたとひ恐らく類似してゐないにしても對應してゐる或る異種性が存する、と正當に結論するのである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...合理的な清川のやり口の手堅さを知ることができたと同時に...
徳田秋声 「仮装人物」
...燧石くらいの堅さであるというから...
中谷宇吉郎 「異魚」
...フランスの新人達に比べると一段の手堅さを感じさせる...
野村胡堂 「楽聖物語」
...――一番堅さうな男に喰ひ付いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それは氣性者(きしやうもの)によくある線の堅さから來る感じで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今におれの拳固の堅さを味はつて見くさるがいい!」かうまで言はれては...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...適当な堅さが保てなくて...
古川緑波 「甘話休題」
...抜きさしならぬ堅さに締っていた...
本庄陸男 「石狩川」
...そこには色の観念とか大いさの観念とか堅さの観念とかがある...
三木清 「哲学入門」
...皆やさしいもの堅さうな男達ばかりだつたので私は多少安心した...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...岡村のあに様や戸部の伯父とてあの様なもの堅さではとりつく島もなく...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...土のなかから出てくる古代の瓦にくらべると、堅さも重さも、また大きさも、ともに大ちがいな安物ではあるけれども、安いだけに人がもとめるに手がるであり、これを遠くへはこぶことは、損じやすくて不便であったゆえに、かえって村々に小さな瓦を焼く竈(かまど)が数多くできて、いっそうそのふきゅうを早くした...
柳田国男 「母の手毬歌」
...いちど凍った堅さは...
吉川英治 「三国志」
...四天王が身にまとうのは恐らく獣皮によって作られたらしい武具であって、干せる皮の堅さ、体に合わせて作るための力強い撓(ま)げ方、その皮を固く緊着せる帯の織物としての柔らかさなどが、実に細かく表現せられている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...あの輪郭の鋭さや堅さは人の肉に属するものとは言えない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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