...とちょいと堅い語(ことば)が交った...
泉鏡花 「婦系図」
...長靴の裏に食い込んだ礫(こいし)が堅い床木に摺(す)れて厭(いや)なおとを立てた...
梅崎春生 「日の果て」
...もつと堅い感じのする人だらうと思つてゐたが...
田山録弥 「閑談」
...「大尽どこの子息に似合ねえ堅い子息でごわすア...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...鴎外漁史の文章は、非常に堅い、漢文と国文とを交ぜたやうなもので、其文脈は全く洋文に属してゐた...
田山録弥 「明治文学の概観」
...その代り手堅い取引きにしか応じない...
豊島与志雄 「程よい人」
...その上すこぶる堅い...
夏目漱石 「坑夫」
...オランダの画は目立って手堅い写実の基礎の上で発達している...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...堅い一方の地味な商人で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...堅い氷原(ひようげん)が...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ペリトリ王子の堅い口を割らせることはできなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...遂に楕円形の堅い果実をなすときその海綿質の花床(花托)も一層増大して...
牧野富太郎 「植物記」
...さげると穀がすれて堅いカラカラいう音がする...
水野葉舟 「帰途」
...然し案外にこれで私達同志の取引きは堅いもんです...
三好十郎 「肌の匂い」
...胃吉と腸蔵驚くまいことか「ソラ来たぞ何だか堅いものが...
村井弦斎 「食道楽」
...もし堅い地上に寝たり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また城兵のまもりが堅いのだとは考えられなかった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...堅いが自慢のかみなり焼...
山本笑月 「明治世相百話」
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