...気品の高い素晴らしい美貌と情事纏綿(てんめん)たる楽壇においては珍しく操守の堅いその方正な品行とが...
橘外男 「逗子物語」
...正直なところそれは義理堅いと云うよりも寧ろ極端な我がままと潔癖なのだと...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...堅い手答えがした...
直木三十五 「南国太平記」
...二人はただ堅いなりに親しくなるだけです...
夏目漱石 「こころ」
...我々の石についての経験は堅いとか...
夏目漱石 「創作家の態度」
...どんなに堅い人間であつたにしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...恐ろしく堅いから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひどく手堅い感じでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...堅い木のベンチに掛けていると...
久生十蘭 「春雪」
...忠義心の堅い者は東京を賊地と云(いっ)て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...冷淡で無関心、堅いとか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...手堅い身なりで、無髯で冷酷で、年はいくつとも定めがたいこの男は、ブリュウテンツワイク氏が自ら運んで来るブロンズの中から、あれこれと選んでいる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...それぢやあ一時迄と堅い約束をして飮まう...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...このことも衣川の手堅い塗の大きな要素といわねばならない...
柳宗悦 「陸中雑記」
...森さんのお堅いのは立派だけれど...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...北原さんくらい堅いひとをくどきおとすとすればよ...
山本周五郎 「契りきぬ」
...お堅いこと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...固い堅い約束を交わした...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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