...南京麻の堅いのをゴシゴシもんで柔らかくして...
大杉栄 「獄中記」
...長次郎氏は石のやうに堅い人間に出来上つた...
薄田泣菫 「茶話」
...そこについて見ると池は意外にも大部分堅い氷の原であった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...という事務的な堅い口調の手紙が一通来たきりで...
太宰治 「東京八景」
...岩かゞみ草などがちらほら眼につく、莟はまだ堅い、いろ/\の小鳥がほがらかにさえづつてゐる、しづかな木立、きよらかな水音、くづれた炭焼小屋、ふきのとう、わらび、雑木の芽、落葉松の若葉はこまやかに、白樺の肌は白うかゞやく...
種田山頭火 「旅日記」
...なかなか堅いんですの...
徳田秋声 「挿話」
...堅い器物がぶつかった音とは違い...
豊島与志雄 「絶縁体」
...そして内心に何か堅い決意を秘めて...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...「いや顔は美しいが頸(くび)の骨は馬鹿に堅い女だった...
夏目漱石 「倫敦塔」
...手堅い商賣をして居る大町人としては...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...義理堅い良い目明しでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...堅い紙がいったん折り曲げられて紙折り箆(へら)で押えられ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...地盤の堅い中央公論と對立するやうになつたのは...
正宗白鳥 「編集者今昔」
...そして彼女は堅い立襟のついた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...チヤツケエ時分から口の堅い奴ぢやつた...
三好十郎 「妻恋行」
...堅い磁器から柔かい楽焼(らくやき)...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...不思議は主として石のごとく堅いものを踏み窪(くぼ)めたという点にあり...
柳田国男 「山の人生」
...そんなので通人仲間に名の知れた手堅い? のに泊まって...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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