...この佗(わび)しい堂守(どうもり)のほかに人のいるけはいは聞えなかった...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...堂守容易に幕をとってくれず...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...空しく堂守をして煙草銭を儲けしむ...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...さんぬる天保(てんぽう)庚申年に、山を開いて、共同墓地にした時に、居まわりに寺がないから、この御堂(みどう)を建立(こんりゅう)して、家々の位牌(いはい)を預ける事にした、そこで回向堂とも称(とな)うるので、この堂守ばかり、別に住職(じゅうしょく)の居室(いま)もなければ、山法師(やまぼうし)も宿らぬのである...
泉鏡花 「縁結び」
...こんにちは」戸を叩いたのは三社明神の堂守(どうもり)の家...
中里介山 「大菩薩峠」
...連れて来られたのはこの堂守の家であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこへ上って堂守の入道が力任せに叩いているのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...四十二「いや、元はと申しますとたあいもないことでござりまするが、起りは斯様(かよう)な訳合(わけあい)でござりましてな……」竜之助が現象は見たが、事実は知らない人だということに気がついて、堂守の尼さんが、次のような一条の物語を語って聞かせてくれました――天竜寺に、若い一人の美僧があって、それが門番の美しい娘と出来合ってしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...鬼頭天王とは、いったい何だと反問したら、あの堂守の尼が、妙に上ずった肉声をあげて、こんなことを聞かせたぞ――昔、北面の武士に兵部重清(ひょうぶしげきよ)というがあって、それが正安二年の春、後伏見院が北山に行幸ありし際、その供奉(ぐぶ)の官女の中に、ええ、何と言ったかな、そうそう、朝霧という美女がいた、それを兵部重清がみそめてしまった、つい、いい首尾があって、連理の交わりとやらを為(な)したそうだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...堂守の尼が細かに説明してくれたのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただの堂守ではなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...私はその場で、堂守から、手紙の代筆を頼まれて、苦吟したりもする...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...堂守の死体が転がっているのが見付けられたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「ヘラクレスの堂守りは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「堂守...
吉川英治 「私本太平記」
...ある堂守(どうもり)が住んでいた後に...
吉川英治 「親鸞」
...そこらの堂守たちでも狩りあつめて来たらしく...
吉川英治 「宮本武蔵」
...遲くなれば其處の堂守に頼んで泊めても貰へると言ふのだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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