...雲平さんを訪ねた、不在、奥さんも留守、待つてゐる気も出なくて、電車で門司へ急いだ、局に黎々火君を訪ねる、久しぶりだ、今日は四月馬鹿なので来訪者の呼出しも嘘だと思つたので長く待たせてすまなかつたといふ、昼食を共にし、後刻駅の待合室で会ふことを約して別れた、私はそれから銀行に岔水君を訪ねた、都合の悪いことには宿直で、しかも年度がはりで多忙で、とても時間の余裕もからだのひまもない、暮れ方に黎君と同道して訪問して寸時話して、私たち二人は海峡を渡つた、そして下関で握鮨など食べて、さようなら、黎君、早く結婚したまへ!昨日今日何だかいら/\してたまらない、一人ぶら/\歩いては飲み、飲んでは歩いた、酔つぱらつた、腹がいつぱいになつて財布がからつぽになつた、たうとう待合室のベンチに寝込んでしまつた!四月二日 日本晴、埴生...
種田山頭火 「道中記」
...埴生で泊つた、まだ早いけれど、歩けば歩けたが(行程七里)...
種田山頭火 「道中記」
...下埴生にいます佛は...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...僕と埴生(はにゅう)庄之助という生徒とが一番年が若かった...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...意外にも硬派は埴生を附け廻さずに...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...埴生は教場の外ではじっとしていない性(たち)なので...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...埴生は料理を誂(あつら)える...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...埴生は間もなく勘定をして料理屋を出た...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...埴生との交際の事である...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...何か埴生と一しょに悪い事をしはしないか...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...これからその埴生という子と遊ばないようにすれば好いのだと仰ゃる...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...そして正直に埴生に...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...埴生庄之助という名刺を置いて行った人があった...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...埴生が、君の目は基線を上にした三角だと云ったが、その倒三角形の目がいよいよ稜(かど)立っていたであろう...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...越中西礪波(にしとなみ)郡埴生(はにゅう)村大字埴生字長に矢立山という地がある...
柳田國男 「地名の研究」
...いわゆる埴生(はにゅう)の小屋の奥に...
柳田国男 「木綿以前の事」
...かつて埴生の小屋の背戸をおとずれた...
柳田國男 「夢と文芸」
...埴生村(はにゅうむら)の村はずれで...
吉川英治 「剣難女難」
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