...船の着くのを埠頭(ふとう)に立って涙ぐみつつ待っているだろう...
有島武郎 「或る女」
...小母さんも初やもいっしょに隣村の埠頭場(はとば)までついて行ったのだそうである...
鈴木三重吉 「千鳥」
...その時紅花埠に章という富豪があった...
田中貢太郎 「蓮香」
...B達は雨の降る日の薄暮にその埠頭に着いた...
田山録弥 「島の唄」
...埠頭(ふとう)から停車場へ向かう途中で寛闊(かんかつ)な日本服を着て素足で歩いている人々を見た時には...
寺田寅彦 「電車と風呂」
...一夜函館埠頭(ふとう)の朴(きと)旅館に休息しても...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...自分は目的なく横浜の埠頭を離れて海に漂つたのである...
永井荷風 「海洋の旅」
...われわれの憐れな鹿島丸は十二日間を費して十六日の朝やつとブルクリン第十六埠頭に辿りついた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...埠頭(ふとう)にもやった四五はいの船も足をたかく見せていた...
本庄陸男 「石狩川」
...荷物を積んだ二はいのはしけが埠頭を離れかけていた...
本庄陸男 「石狩川」
...埠頭場の美術商に売却して...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...豫て神戸横濱の埠頭には此種の人々がゐて...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...群がる埠頭の苦力(クリー)が罷業し始めた...
横光利一 「上海」
...松花江の埠頭へも出て見た...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...いつも同じな一時の祭壇が埠頭に築かれた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...彼等は埠頭場に沿うて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...造船所やら埠頭(ふとう)であるが...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...埠頭の別れはへんにわびしい...
吉川英治 「随筆 新平家」
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