...なんの放埒(ほうらつ)もなくなった...
太宰治 「八十八夜」
...村でも持余されたほどの放埒者であつたといふ...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...硝子窓(がらすまど)から形ばかり埒(らち)を結った自然のまゝの小庭(こにわ)や甘藍畑を見越して...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...不埒(ふらち)千万だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...夫兵庫の放埒を止める力もなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...脅(おど)し文句で埒(らち)を明ける外はなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んか變つたことでも――」八五郎は頼まれ事の埒(らち)のあかないのに氣を腐(くさ)らせ乍らも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...又の名を腰抜け彌八という――」「変な名だな」「剣術を教えてもモノにならず学問を習わせても埒(らち)があかず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私より三つ年上の六十一になる筈ですが――その兄は放埒に身を持ちくづして勘當になり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎一人では一向に埒(らち)があきません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...伜の放埒と不心得を苦々しがりながらも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人(ひと)は腮(あご)のはづるゝ可笑(をか)しさとて笑(わら)ひ轉(こ)ける樣(やう)な埒(らち)のなきさへ...
樋口一葉 「われから」
...決して埒があきません...
牧野信一 「捜語」
...私はこの称念寺から程遠からぬ陋巷に住む寄席芸人のわかい女を埒もなく恋しつゞけて...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...埒(らち)もなくぼんやりしていた...
室生犀星 「蛾」
...かつて持彦の放埒(ほうらつ)に慄(おび)えた彼女は...
室生犀星 「花桐」
...悠二郎の「奔放無埒」と...
山本周五郎 「桑の木物語」
...いずれも埒があかぬ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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