...垢拔けのした生活と文體とを獲得する事が出來てゐない代りに...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...手垢の染(にじ)むだものであつた...
薄田泣菫 「茶話」
...不垢ニシテ不浄...
高神覚昇 「般若心経講義」
...どれも大概は垢(あか)じみていました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...「鵜船(うぶね)の垢(あか)をかゆる渋鮎(しぶあゆ)」というのがあってそこに「鳥」と「魚」の結合がある...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...時々垢じみた万年床が敷いてあったりして...
豊田三郎 「リラの手紙」
...白無垢(しろむく)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...室生ほど純一無垢な高貴な感情をもつた人間はない...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...垢だらけになって...
久生十蘭 「蝶の絵」
...こんな無垢な愛情には終生...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...襟垢のつくまで私が一つ紺絣を着ていたというのもじつは当座のその妓の生き形見であるためだったのだから...
正岡容 「わが寄席青春録」
...無垢(むく)か何うか...
三島霜川 「平民の娘」
...すべての鎖と枷とがいちじに落ちてゆく光景はそのひとの無垢を信じてその歳月をともに暮した妻である...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...何がなし手垢の染みたような感じが...
矢田津世子 「茶粥の記」
...その時はもう彼女は鵜(う)の毛で突いた程もスキのない無垢の処女らしい態度にかわって...
夢野久作 「鉄鎚」
...見る度に私の手垢で擦れ光つてゐる柄の雁首が...
横光利一 「榛名」
...しかと耳の垢(あか)を払って聞くがいい――書中...
吉川英治 「三国志」
...耳の垢(あか)をのぞいて...
吉川英治 「三国志」
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