...金無垢(きんむく)の煙管なら...
芥川龍之介 「煙管」
...それでいて一向垢(あか)ぬけのしない家具調度で飾りたて...
海野十三 「蠅男」
...垢(あか)で黒光りした綿入れの上衣を着た苦力たちが...
高見順 「いやな感じ」
...どんなに無垢な善人か...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...後者のほうがよほど垢(あか)が取れた感じがする...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...垢(あか)じみた顔を出してひやかすものもある...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...皮膚が垢(あか)だらけになったような気がする...
永井荷風 「夏の町」
...緋(ひ)ぢりめん無垢の下着...
長谷川時雨 「西川小りん」
...手垢(てあか)で汚れた厚紙(ぼうるがみ)の広告をぶら下げて...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...これはまた尚だ木綿の黒紋付の羽織に垢づいた袷で...
三島霜川 「昔の女」
...強い圧を売られた無垢(むく)の処女の心の上に加えて...
森鴎外 「雁」
...仰臥して眼を閉じたまま眉根を寄せて不快そうに垢(あか)だらけの頭を左右に動かされた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...無垢(むく)の童貞を保ちおりたるものと認めらる...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...まだ無垢の印度貴族の娘だ...
夢野久作 「冥土行進曲」
...色浅黒く爛々(らんらん)たる眼は七万石の主公随臣を睥睨(へいげい)して垢じみた黒紋服に太骨の鉄扇を右手(めて)に握り...
吉川英治 「剣難女難」
...初めて垢(あか)のつかない小袖を着たので...
吉川英治 「新書太閤記」
...垢(あか)抜けのした青年ではなかったようだ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...あるいは無垢(むく)なる少女の天真なほほえみ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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