...病人は、どこでもそうだったが、マラリア患者と下痢患者が大多数で、尾籠(びろう)な話だが、垂れ流しがあり、そんな人達は衛生兵がコットごと、あるいは担架に乗せたまま、海の中に入れて身体を洗ってやる...
石川欣一 「比島投降記」
...髪を乱して尿屎(ししばば)を垂れ流して...
橘外男 「仁王門」
...私としては糞づまりを垂れ流したやうな心持である(きたない表現だけれど)...
種田山頭火 「行乞記」
...母がまるで赤ん坊のように垂れ流しになったことが...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...遂に土瓶の中に垂れ流した小便を出がらしの茶とまちがえて飲むような事になる...
永井荷風 「裸体談義」
...そこで古来から何百年となく奉天の民が垂れ流した糞小便(くそしょうべん)が歳月の力で自然天然(じねんてんねん)に地(じ)の底に浸(し)み込んで...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...おれは、もう垂れ流しだ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...「たうとう垂れ流しやがつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...垂れ流しの老人に...
葉山嘉樹 「生爪を剥ぐ」
...舳(みよし)のほうへ纜(ともづな)を長く垂れ流し...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...まけそうだ」「やらせなきゃあ垂れ流しちまうから」「あたいもだあ」そう口々に連呼しながら彼らは廊下に駈けだした...
本庄陸男 「白い壁」
...定めて垂れ流しでもあるまじく...
南方熊楠 「十二支考」
...からかわれているんだ! 茶番狂言だよ! 垂れ流しだ! クソだ! ヘ! (歯をむきだして笑う...
三好十郎 「胎内」
...「中気の垂れ流しと...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...その代りに糞(くそ)も小便も垂れ流しで...
夢野久作 「狂人は笑う」
...お膳の横に夥しい粘液を垂れ流し...
夢野久作 「近世快人伝」
...濡れ鼠になった石の古い建物が全身から汗のような雨滴を垂れ流している姿が映った...
横光利一 「旅愁」
...垂れ流しに歩き歩きさせたがいいじゃねえか」「囚人(めしゅうど)じゃねえッてばさ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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