...赤い垂れ幕が何本も下っていて...
海野十三 「恐怖の口笛」
...古幟(ふるのぼり)で綴(つづ)った継(つ)ぎはぎだらけの垂れ幕の向うに茶を飲んでいるということであったから...
海野十三 「三人の双生児」
...そのうつくしい七色の垂れ幕がしずかに動いてゆく...
海野十三 「大空魔艦」
...黒天鵞絨の垂れ幕や絨毯をとり去って...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...すぐ垂れ幕の後ろの自分の席に退いたあの男に聞かせたかったのである...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...穹窿(アーチ)形の天井から下っている純白紗(しゃ)のように薄い垂れ幕……ふうわりと眼も醒めんばかりの羽根蒲団(クッション)が掛けられて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...垂れ幕の中を覗き込もうとした途端...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...たいまつの一つが両翼の薄い垂れ幕にうっかり接触した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...フォン・リンリンゲン夫人が右手の垂れ幕をさばいて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...そしておれが垂れ幕に開けておいた穴から...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...何度も何度も垂れ幕が開かれねばならなかったし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...毫も媚態を示さぬこのあどけない顔つき、悠然とかつ楽しげに、あちこちさまよっているその視線、胸衣と同じ色の細い絹紐を巻いた、あらわでなよやかな、白い頸、何かオオケストラの中や、垂れ幕のそばや、ある特等席の中のものに、老紳士の注意を呼ぼうとして、時々彼のほうに振り向くそのこなし――すべてはいいようもなく上品な、愛すべき子供らしさの印象を呼び起した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...垂れ幕の前に席を占めていたのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...引きちぎられた垂れ幕であった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...褐色ゴブラン織りの垂れ幕は...
夢野久作 「暗黒公使」
...その扉(ドア)を垂れ幕ごと引き開いて...
夢野久作 「暗黒公使」
...長い垂れ幕もまた静かに引き分けられた...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...わたくしたちは引きよせられるように近々と廚子の垂れ幕に近づいてその顔を見上げた...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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