...褐色なる頸のめぐりに垂るゝを見る...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...やはり牛尾髪を結びあるいは垂るるも...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...垂るゝ頭(かうべ)に...
ジョン・ミルトン John Milton 上田敏訳 「リシダス」
...山に雲下りゐ赤らみ垂るる柿の葉などの句があり...
小穴隆一 「二つの繪」
...いたづらに無效の聲と過ぎ去らじ』*クロニーオーンしか宣んし點頭(うなづ)き垂るゝ双の眉...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ペーレーデース英豪の 180説伏切に勉むべく種々の訓示を之に垂る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...その戰場を離れたる二頭の馬は*涙垂る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...月日の流れ世のさだめ返らぬ昔今更に忍ぶ思の數/\はたゞ大潮(しほ)の湧くがごと夜の黒幕の垂るゝごと胸に逼ればくろがねの猛き心も亂れずや...
土井晩翠 「天地有情」
...獨り奔然一瀉し來る溪泉の水灑々として所在に簾を垂るゝもの...
長塚節 「草津行」
...神無月濃き紅の紐垂るる鶏頭の花白菊の花十一月といふ季節を音楽的に表現したものである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...紅緑の花咲く蓼や秋の色水際に蓼の垂り穂や秋の晴れ我が姿水に映つして蓼の花一川の岸に穂を垂る蓼の秋秋深けて冴え残りけり蓼の花ボントクタデ(飯沼慾斎著『草木図説』の図)(下方の花穂の一部ならびに果実の二つは牧野補入)婆羅門参キク科の一植物に...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...釣を垂るゝ終日空しく痴魚の欺かるゝを待つを欲せんや...
正岡子規 「読書弁」
...水の粉やあるじかしこき後家の君尼寺や善き蚊帳垂るゝ宵月夜柚(ゆ)の花や能酒蔵す塀の内手燭して善き蒲団出す夜寒かな緑子の頭巾眉深きいとほしみ真結びの足袋はしたなき給仕かな宿かへて火燵(こたつ)嬉しき在処(ありどころ)後の形容詞を用ゐる者...
正岡子規 「俳人蕪村」
...汁の垂る目を芝生の緑に注いだ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「老人」
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横瀬夜雨 「花守」
...地へ垂るる慈眼と――仰ぐ無数の信頼の眼と――この場合...
吉川英治 「新書太閤記」
...鬢(びん)の垂るるままに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...與謝野寛さんだかゞ歌つた「富士が嶺はをみなも登り水無月(みなづき)の氷の上に尿垂るてふ」といふ感がしてならなかつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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