...坦々(たんたん)...
高浜虚子 「五百句」
...すべてこれ等の汽船は坦々(たんたん)たる道路の如(ごと)くこの海原を航行しているのである...
高浜虚子 「別府温泉」
...橋の向うはもう坦々(たんたん)たる村道になっているのです...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...坦々(たん/\)砥(と)の如き大路(たいろ)にして...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...道は坦々としているし...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...坦々とした氣性で...
林芙美子 「あひびき」
...ここは仏蘭西の※を縦に貫く坦々たる国有道路(ルウト・ナシォナアル)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ひとり溌剌たる国民のあいだにのみ――この眇茫坦々として世界の半ばにまでまたがり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...お前の足跡は確かに坦々たるものではないであろうが...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...むしろ坦々たるもので...
牧野信一 「月評」
...あなたが坦々をクチャクチャもんでいらっしゃるのを見くらべ笑えました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ハオオーハオオー」と云ううちに坦々蕩々たるお能らしい緊張味が薄暗い舞台一面に漲(みなぎ)り渡る...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...坦々として光り輝いた広場に群った彫像から噴き上る幾多の噴水の壮麗さ...
横光利一 「欧洲紀行」
...坦々(たんたん)たる自分の家の庭でも歩くように攀(よ)じのぼって行く...
吉川英治 「新書太閤記」
...坦々(たんたん)たる街道とちがい...
吉川英治 「新書太閤記」
...坦々(たんたん)たる平地を歩くようなものであったら...
吉川英治 「新書太閤記」
...坦々(たんたん)として易行道をこうして歩いていますのじゃ……ははは」八峰阿弥の顔に...
吉川英治 「親鸞」
...道はかならずしも常に坦々たる街道ばかりとは限らない...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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