...先生は書斎のまん中に坐つて...
芥川龍之介 「寒山拾得」
...長い間ぼんやり坐つてゐた...
芥川龍之介 「南京の基督」
...よく傍にちんと坐って髪結う手元に見入っていたものでした...
上村松園 「女の話・花の話」
...婆さん、しだいに慾が出て来て、あの薬さえなければ、とつくづく思い、一夜、あるじへ、わが下ごころ看破されぬようしみじみ相談持ち掛けたところ、あるじ、はね起きて、病床端坐、知らぬは彼のみ、太宰ならばこの辺で、襟(えり)掻(か)きなおして両眼とじ、おもむろに津軽なまり発したいところさ、など無礼の雑言、かの虚栄の巷(ちまた)の数百の喫茶店、酒の店、おでん支那そば、下っては、やきとり、うなぎの頭、焼(しょう)ちゅう、泡盛(あわもり)、どこかで誰か一人は必ず笑って居る...
太宰治 「創生記」
...炉傍に坐つて煙草をふかして...
太宰治 「津軽」
...坐っている者の一人は黄な衣服を着...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「汪士秀」
...黙って自分の座へ坐った...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...独坐(どくざ)に耽(ふけ)るが代助の癖(くせ)であつた...
夏目漱石 「それから」
...目の前に坐っているのは細面に青髯(あおひげ)の目立つ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのまま土に坐り込んで...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...私は机を前にしてじつと坐つてゐた...
北條民雄 「井の中の正月の感想」
...また家族の者が病人の側に坐つて居てくれても種々な工夫をして病人を慰める事がなければ...
正岡子規 「病牀六尺」
...登は顔をしかめながら病床の脇に坐った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...杉乃は元の位置にうなだれて坐っていた...
山本周五郎 「竹柏記」
...三人の坐っている畳までが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...むしろの上に坐って...
吉川英治 「宮本武蔵」
...やがて默つて以前坐つてゐた場所に座をとつた...
若山牧水 「姉妹」
...わたくしは寺僧が看経(かんきん)するらしい台の上に坐して...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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