...社名を書いた大學ノートを持つて僕の前に坐つた...
小穴隆一 「二つの繪」
...かうやつて言葉すくなに坐つてゐると...
高村光太郎 「智恵子抄」
...その男が赤毛氈の縁台のまんなかにあぐらをかいて坐ったまま大きい碾茶(ひきちゃ)の茶碗でたいぎそうに甘酒をすすりながら...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...彼等(かれら)はよく草の上に坐(すわ)った...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...余が坐に就いてから時計を見ると三時間も過ぎ去つた...
長塚節 「菜の花」
...獨りや物おもふ呼べど答へも松風のおと物さわがしき奧の奧の奧坐敷なり...
一葉 「暗夜」
...狭山はこちらに背を見せて惘(ぼう)然と坐っていた...
久生十蘭 「海豹島」
...俯向き加減に坐っているようすというものは...
久生十蘭 「魔都」
...加十は小一時間近くベンチの上に坐って呻吟を続けていたが...
久生十蘭 「魔都」
...」と言って枕元にここの娘が坐っていた...
水野葉舟 「黄昏」
...さて一同を坐せしめ...
南方熊楠 「十二支考」
...今はもう自分から坐り直して元気になったのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そこに私と並んで坐って私を見つめ...
三好十郎 「冒した者」
...テーブルに坐っているとき...
山川方夫 「その一年」
...五人で杢助の前へ来て坐った...
山本周五郎 「似而非物語」
...伊緒はそっと郁之助の枕もとへいって坐った...
山本周五郎 「日本婦道記」
...もしわたしたちが床板にじかに坐っていず...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...天幕の店へ坐っていた...
若杉鳥子 「雨の回想」
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