...『偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)』の版元(はんもと)通油町(とおりあぶらちょう)の地本問屋(じほんどんや)鶴屋(つるや)の主人(あるじ)喜右衛門(きうえもん)は先ほどから汐留(しおどめ)の河岸通(かしどおり)に行燈(あんどう)を掛(かけ)ならべた唯(と)ある船宿(ふなやど)の二階に柳下亭種員(りゅうかていたねかず)と名乗った種彦(たねひこ)門下の若い戯作者(げさくしゃ)と二人ぎり...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...柳亭種彦先生は昨夜の晩おそく突然北御町奉行所よりお調(しらべ)の筋があるにより今朝五ツ時(どき)までに通油町(とおりあぶらちょう)地本問屋(じほんどんや)鶴屋喜右衛門(つるやきうえもん)同道にて常磐橋(ときわばし)の御白洲(おしらす)へ罷出(まかりで)よとの御達(おったし)を受けた...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...その上地本問屋の知合ひがあるとかで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その上地本問屋の知合があるとかで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
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