...その底止(ていし)するところ何(いずれ)の辺(へん)に在るべき...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...やはりこの世の中に生きて在るものだ...
太宰治 「人間失格」
...ずいぶんばかにされた立場に在る...
太宰治 「火の鳥」
...それは月の世界が必ずしも空に在るときめられないように思われるものがあった...
田中貢太郎 「嬌娜」
...前述の如く海老瀬村ハ吾谷中村と同一堤内に在るが故に...
田中正造 「非常歎願書」
...在るところのもの...
種田山頭火 「其中日記」
...在るものは何かの形態に於ける両者の結合でしかない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...ただ在るべきままの姿で横たわる...
豊島与志雄 「大自然を讃う」
...町の裏に在る湯の湧き出る沼の方へ歩いて行った...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...却って此所(ここ)に在ると...
夏目漱石 「それから」
...生産の場所に在る大衆の中へ進出したソヴェト・プロレタリア作家たちは発見した...
宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
...自分の在るようなところにむすこをもう一度置かねばならぬと考えて見て...
室生犀星 「童話」
...まだまだ余裕のある事情に在ると想(おも)える...
柳宗悦 「地方の民藝」
...何故あんな暗い処に在る石を選んだものでしょうか...
夢野久作 「巡査辞職」
...口に啣(くわ)えて来ました手提の中から取り出した細引のマン中を屋根の中心に在る避雷針の根元に結び付けて...
夢野久作 「少女地獄」
...キット標本室に置いて在るに違い無い...
夢野久作 「一足お先に」
...普通湯ヶ島温泉と云っている二軒の湯宿――それも渓に沿うた三四丁の上と下とに在るのだが――から七八丁川上の方へ入ると其処にまた世古の湯木立の湯という温泉が渓を距てて湧いている...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...狩野川の川口に在る漁師町らしい場末などが多数残つただけで殆んど全部焼けてしまつた...
若山牧水 「村住居の秋」
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