...絶望的な努力か自我獨存の悲痛(又は寂寥又は自恣又は斷念)かに在るのかも知れないのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...彼自身が縁日の夜店の真唯中に在ることを発見した...
海野十三 「科学者と夜店商人」
...どうしてこんなところに在るのだろう」帆村は兼(か)ねて園長の遺(のこ)していった上衣の釦(ボタン)の特徴を手帳に書き留めて置いたことが役立って大変好運だと思った...
海野十三 「爬虫館事件」
...……渡良瀬川の下流に在る被害地の今日の境遇は...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...家庭に在る時ばかりでなく...
太宰治 「桜桃」
...やさしく書いて在る...
太宰治 「女の決闘」
...ナルドの香油を一ぱい満たして在る石膏(せっこう)の壺をかかえて饗宴の室にこっそり這入(はい)って来て...
太宰治 「駈込み訴え」
...少し自慢にしているようなところも在るのである...
太宰治 「俗天使」
...一人の遊蕩(ゆうとう)の子を描写して在るゆえを以(もっ)て...
太宰治 「デカダン抗議」
...家に在る時は、もっぱら丹前(たんぜん)下の浴衣である...
太宰治 「服装に就いて」
...前述の如く海老瀬村ハ吾谷中村と同一堤内に在るが故に...
田中正造 「非常歎願書」
...クリスト教の神は旧約以来の規定に従って本来絶対存在(いわゆる「在りて在るもの」)であって絶対無ではない...
田辺元 「メメント モリ」
...行動そのものに在る...
豊島与志雄 「新時代の「童話」」
...在るのであって生きるのではない」といっているところに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...意外にも下手な小学生じみた鉛筆文字でハッキリと「姫草ユリ子の行方を御存じですか」と書いて在るのです...
夢野久作 「少女地獄」
...赤き小米桜に銀のビラビラを垂らしたる花簪(はなかんざし)が引っかけ在るを発見し...
夢野久作 「少女地獄」
...事実……探偵小説の興味の本体がどこに在るかを探り出すことは中々容易でないらしい...
夢野久作 「探偵小説の正体」
...その行き詰まりに在る特等病室の前に来た...
夢野久作 「復讐」
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