...私があれを書いた時に主として土台にしたのは矯風会の人たちの云ひ分でした...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...定義を付する能わざるものとして我らが始め恐怖せし霊の土台に頼(よ)らざるを得ざらしむるものなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...即ち正理を土台にするということである...
大隈重信 「外交の方針」
...ただ異なるところは感興を土台にしてできた句は...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...日本画を土台にした新しい試みにも...
津田左右吉 「芸術と社会」
...いま現在の生活からその土台になっている過去の生活を正確に顧みて...
永井荷風 「十六、七のころ」
...それを土台に、次から次へと大儲けを致そうと存じますが、いかがなもので……こういうたわごとを、がんりきが黙って聴いていてやると、この紙屑屋、なかなか抜け目のない奴だと見直さないわけにはゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを土台に人を乗せようとしたがる...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...遊女崇拝を土台にした江戸の文化は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは実は私が写しておいた本を土台にして出したのであります...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...するとその人を先ず土台にしてタイプに仕上げる...
二葉亭四迷 「予が半生の懺悔」
...これを土台に、今まで発見された身許不明の屍体に照らし合わせて往くと、三日許りして、六個月以前に、ブダペストから二十哩程離れた Solymar という小さな村の荒れ井戸から揚った屍体が確かにそれであると判定された...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...根が神学の体験を土台に創った「神学義龍」や「神道茶碗」のほうを得意とするだけあって頑固一徹の爺さんだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...それが明かに口語を土台にして自由に書いた作品であつた...
水野葉舟 「言文一致」
...飛行の間のノートその他を土台に相当書いた...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この記録を土台にして元気になった国分が系統的に纒めてくれたら...
村山俊太郎 「国分一太郎君の仕事」
...即ちかのようにが土台に横(よこた)わっているのだね...
森鴎外 「かのように」
...そうしてそれは二人の愛情が土台になっていなければならないと思います...
山本周五郎 「いさましい話」
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