...葉子が命も名もささげてかかった新しい生活は見る見る土台から腐り出して...
有島武郎 「或る女」
...家は絶え間のない地震のために土台から折れる位...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...土台から屋根まで全部悉く人間の論理で成り立つて居る...
丘浅次郎 「固形の論理」
...土台からはじめなかった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そして最初の土台から新たに始めなくてはならない...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...土台から屋根まで震動さした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あばら家の腐った土台からやがては破れた畳(たたみ)までを浸(ひた)してしまう...
永井荷風 「日和下駄」
...あばら家(や)の腐つた土台から軈(やが)ては破れた畳(たゝみ)までを浸(ひた)してしまふ...
永井荷風 「水 附渡船」
...土台からグラつき出したから...
中里介山 「大菩薩峠」
...その生活を土台から築き直すためには...
中里介山 「大菩薩峠」
...世の中が土台から陰と陽に引ッ繰り返ってるのを見るや否(いな)や...
夏目漱石 「坑夫」
...必然的な土台から生起していることは...
服部之総 「志士と経済」
...いい家だけれど、あの塀があんまり高くて、陰気で、しめっぽくていけないと、引越して来た日から舌うちしていた忌々(いまいま)しい煉瓦塀(れんがべい)は、土台から崩れて、彼の借家の狭い庭に倒れ込み、その半分をふさいでしまった...
水上滝太郎 「遺産」
...私が頼みにしていた塀を土台から崩してしまいました...
水上滝太郎 「遺産」
...そういう土台からもっと私的なこまかい条件の加わって来る友情も生れる空気が求められるべきだと思う...
宮本百合子 「異性の友情」
...私にしろ土台から...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...土台から金をかけている』『ふウむ……それほどに』『若い手輩(てあい)の――例えば不破(ふわ)数右衛門...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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