...土ぼこりが目の前に舞いあがり...
江戸川乱歩 「影男」
...さっきの土ぼこりで目をとじているうちに...
江戸川乱歩 「影男」
...土ぼこり、垢膩(くに)はそそけて螺形(にしがた)にすぢりぬ、舞ひぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...朽葉のかけらを頭に土ぼこりを尻っぺたにこびりつけた菌(きのこ)が...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...風が濛々(もうもう)と土ぼこりを吹き立てているなかを...
高見順 「いやな感じ」
...おびただしい土ぼこりにまみれたまま...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...土ぼこりにまみれたねずみ色の団塊を一生懸命でなめころがしていた...
寺田寅彦 「子猫」
...土ぼこりをけたてて歸って來ました...
林芙美子 「クララ」
...土ぼこりをいっぱい吸って眼の前に立ちどまる人をそっと見上げて笑うしぐさにあきあきした...
林芙美子 「新版 放浪記」
...本当の事を云って下さい只それが知りたいだけだ人非人と同様の土ぼこりの中に視力の近い虹(にじ)の世界がいっぱい蝸牛(かたつむり)をふりおとしている一つ一つ転げおちて草の葉の露と化して茫(ぼう)の世界に消えてゆく悪企みは何もないもろい生き方血と匂いを持たぬ蝸牛の世界ああ夢の世界よ夢の世のぜいたくな人達を呪(のろ)う何のきっかけもない暑い夕陽の怖ろしさ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...清水の三年坂(ざか)程の勾配を上(のぼ)る靴はかなり迷惑な土ぼこりを身体(からだ)に上げる...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...ばくばくたる土ぼこりで...
吉川英治 「私本太平記」
...濛々(もうもう)と剣の光も土ぼこりで煙ってみえる...
吉川英治 「私本太平記」
...――するとその土ぼこりはたちまち全面にひろまってきた...
吉川英治 「私本太平記」
...黄いろい土ぼこりを...
吉川英治 「親鸞」
...「毛野べりの方から、真っ黒なほど、土ぼこりが、こっちへ向いて、駈けて来るぞ...
吉川英治 「平の将門」
...程なく土ぼこりの立つ道を歩き歩き喰べて行った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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