...ただ土くれや唐黍の焼け残りをたよりに...
岩野泡鳴 「戦話」
...夜分草葉や土くれの蔭に...
薄田泣菫 「茶立虫」
...野末の土くれの一片となつてしまつてゐるだらうか...
種田山頭火 「行乞記」
...私らが刻苦精励進めた内装の作業とは――土くれから生み出された...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...新妻の名はお静――ガン――と天地も崩るる音、焔(ほのお)は目の前にカッと大気を劈(つん)ざいて、巨大な綿を束ねたような白い煙が大地から湧き上ると同時に、石も、木も、人も、土くれも、一ぺんに八方へ飛び散ります...
野村胡堂 「江戸の火術」
...土くれをかき集めて辛うじて起こした火の傍で...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...僕は君んとこのやこの爺さんのとこの土くれをかき集めて燃やしてたんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...私のためにありったけの土くれを燃やしてくれたがな」「僕...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...二人の墓堀人は土くれを何回か棺にかけて覆うと...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...彼のからだは木の株や土くれの上を翻筋斗(もんどり)うつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...土くれや腐敗植物...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...汝もといづくの辺土の山の土くれぞ...
正岡子規 「土達磨を毀つ辞」
......
三好達治 「間花集」
...迷信の土くれと看破(みやぶ)りては...
森鴎外 「文づかひ」
...またその土くれがその後お寺にもってゆかれ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...半面は焼け爛(ただ)れて偏(ひと)へに土くれの如く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...口は大きな掌(て)にふさがれ、咽(のど)は、太い腕に絡(から)まれている……それを、はね返そうとする白い足の力に、草の葉が散り、土くれが飛び、蛍草が揉(も)みにじられた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...土くれから土くれへと...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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