...お前の周圍をぐるりと取卷いたら...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...渠の周圍に攻め返して來る...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...其勢力範圍はどれ程の擴がりであらうか...
高濱虚子 「横山」
...周圍(しうゐ)に添(そ)ふて之を段々に螺旋状に積(つ)み上げ...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...そは閉されし關門を圍みて前に立てるもの...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 585あたり圍みて*々(ぎん/\)の聲あぐるのみ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...竹林の中に一片の石碑あれど石垣を圍らしたれば入りて見ること能はず...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...簡單(かんたん)乍(なが)ら一日(にち)の式(しき)が畢(をは)つた時(とき)四斗樽(とだる)の甘酒(あまざけ)が柄杓(ひしやく)で汲出(くみだ)して周圍(しうゐ)に立(た)つて居(ゐ)る人々(ひと/″\)に與(あた)へられた...
長塚節 「土」
...二六夜(よ)が深(ふ)けるに隨(したが)つて霜(しも)は三人(にん)の周圍(しうゐ)に密接(みつせつ)して凝(こ)らうとしつゝ火(ひ)の力(ちから)をすら壓(お)しつけた...
長塚節 「土」
...火のない火鉢を圍んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうかこの娘の周圍の水をよどませぬように注意して戴きたい...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ジョンは滅茶苦茶に賭事(かけごと)をして何時もとられてばかり――可哀相な子! あの子は詐欺師(ぺてんし)に取圍れてゐるのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...四方八方から異形のものに取り圍まれてゐるよりか...
堀辰雄 「旅の繪」
...それは一めんにぎざぎざのついた針金の柵で取り圍まれてゐます...
堀辰雄 「匈奴の森など」
...(幸(さいは)ひ鹹水(しほみづ)は其中(そのなか)に浸込(しみこ)んで居(ゐ)ませんでした)褒美(はうび)として周圍(しうゐ)のものに殘(のこ)らず其(そ)れを渡(わた)してやりました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...そこからこのものの「周圍」を意味する...
三木清 「歴史哲學」
...拔足差足 忍び寄つた野兎は 蓆圍ひの隙間から 野菜畑に跳びこんだとたんに係蹄(わな)に引かかる 南無三 とんぼがへりを二つ三つ力まかせに空を蹴る 月を蹴る 月は 山の端に入(は)いるやがて兎は 寢てしまふ 白菜たちが眼を醒す...
三好達治 「兎」
...天臺の良快僧正が周圍に話したことでも...
吉川英治 「折々の記」
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