...俺の周圍にゐて俺の愛を要求してゐる人は極めて少數である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...破壞! 自分の周圍の一切の因襲と習慣との破壞! 私がこれを企てゝからもう何年になるだらう...
石川啄木 「病室より」
...世間(せけん)の所謂(いはゆる)化物(ばけもの)とは餘程(よほど)範圍(はんゐ)を異(こと)にしてゐる...
伊東忠太 「妖怪研究」
...恐らく彼を圍む者彼に逼りて苦しめむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...當時のプーチヤチンの立場はまつたく四面重圍のなかにあつたので...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...すでに小皺に圍まれているその眼に...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...馬士は爐を圍んで冷酒一杯...
長塚節 「草津行」
...其(そ)の踊(をどり)の周圍(しうゐ)には漸(やうや)く村落(むら)の見物(けんぶつ)が聚(あつま)つた...
長塚節 「土」
...圍爐裏(ゐろり)の邊(あたり)は暫(しばら)く騷(さわ)ぎが止(や)まなかつた...
長塚節 「土」
...まさに重圍(ぢゆうゐ)のうちでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なかにも仁徳天皇(にんとくてんのう)の御陵(ごりよう)の周圍(しゆうい)は約半里(やくはんり)くらゐもあり...
濱田青陵 「博物館」
...私はいま答へた――「私に考へられる範圍では...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そして我々の周圍には恐るべき誇張とデカダンスとの作品が積み重ねられてゐる...
堀辰雄 「レエモン ラジィゲ」
...自分の周圍や世間一般に對する呪い――と言うほどドギツイものではなくても...
三好十郎 「肌の匂い」
...あん子は家の周圍と...
室生犀星 「神のない子」
...迷ふ人と、その周圍とは、とても、短い文字にいへるやうな、そんな簡單なものではない...
吉川英治 「折々の記」
...彼女(かのぢよ)の周圍(しうゐ)を取(と)り捲(ま)いたが...
若杉鳥子 「彼女こゝに眠る」
...『此奴は危險だ!』私は周圍の人に注意した...
若山牧水 「樹木とその葉」
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