...自己の周圍に徒らにはなやかなる妄想(ワーン)のまぼろしを描き上る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...手を伸べながら犬の周圍をり出した...
石川啄木 「散文詩」
...ヘルマー (びつくりしてとび上り)何だと?――どういふ意味だか――ノラ 自分自身や周圍の社會を知るために...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...却つて語彙の活用範圍を擴大することになる...
高田力 「ベーシック英語」
...東京にゐたならば僅かに四町か五町の道を歩いても脚よりも先づ神經の方が四圍の物のために疲れを感ずるのに...
近松秋江 「箱根の山々」
...目(め)を峙(そばた)てゝ周圍(しうゐ)に注意(ちうい)して居(ゐ)るのである...
長塚節 「土」
...村落(むら)のどの家(うち)からか今日(けふ)も念佛衆(ねんぶつしう)へというて供(そな)へられた二升樽(しようだる)を圍爐裏(ゐろり)の側(そば)へ引(ひ)きつけて...
長塚節 「土」
...三圍(みめぐり)前のお船まで小船で送つて貰ひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今度の御歸圍も、防州藝州は無事では通られない」「なる程ね」「ところで高力左近太夫樣は今年二十七、細面で髯(ひげ)の跡(あと)青々(あを/\)とした、一寸良い男だ」「へエ――」「志賀内匠といふお武家は、殿樣によく似て居ると――外ならぬ母親が言つたのを手前(てめえ)覺えてゐるだらうな」「へエ――」「謎は解けたらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「それぢや圍ひの中を見せて貰ひませうか」平次はガラツ八に眼で合圖して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...火のない火鉢を圍んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...葉櫻で圍まれた一角に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...各々額縁に入つてゐるやうにその仕切の中に圍まれて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...實に室生さんは「仕事の雰圍氣」といふものを始終しつかりと掴んでいらしつて...
堀辰雄 「「神々のへど」」
...此(この)圍爐裡(ゐろり)は屹度(きつと)狹(せま)いわ...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...夜いよいよ寢ようとするとき習慣的に蛾が身の周圍にゐないかと見廻した...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...彼等は自分等の周圍は遠く見えなかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...迷ふ人と、その周圍とは、とても、短い文字にいへるやうな、そんな簡單なものではない...
吉川英治 「折々の記」
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