...此の如き人生のパラドツクスは主我主義に固執する者が自我の内容を眞正に豐富にすることが出來ないのに似てゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...俺は長く此優越感に固執することを恥とする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自己の中にある道を固執することではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...二六ニイチェが「私は自分が主張を固執するために焼き殺される場合があったら...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...あえて固執するつもりはないのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...自分の「我」に固執する点ではどちらも似たものである...
寺田寅彦 「柿の種」
...それはあるいは伝習を固執するアカデミックな画家や鑑賞家の眼からは甚だ不都合なものであるかもしれないが...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...自分自身は元の内部的な見地に立つことを固執する...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...それは一種の現象主義を固執するのである...
戸坂潤 「技術の哲学」
...そういう不充分な段階から抜け出ることを欲せずあくまでその段階に固執する場合に...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...実例という古めかしい理論に固執するならば...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...一人称に固執する時には...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...孤立しながら固執する者らの上に人民の冷淡さが投げかける鉛のような重い一種の外套(がいとう)を...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...形式に固執することによってかえって我々の認識を貧困ならしめる...
三木清 「危機における理論的意識」
...その主張を固執する心理の原因は...
宮本百合子 「木の芽だち」
...他殺説を固執するようになった夫人の態度...
宮本百合子 「権力の悲劇」
...明石は子を放すまいと固執する力が弱って行った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分にかけられた信用を地に堕すまいとする心から一そう呆んやりを固執するようになった...
矢田津世子 「女心拾遺」
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