...俺は長く此優越感に固執することを恥とする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自己の中にある道を固執することではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...少くとも智的生活に固執する人は美人を花に譬える創意的なことはしない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...二六ニイチェが「私は自分が主張を固執するために焼き殺される場合があったら...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...その精神は飜訳出来ないのだと固執する...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...かような考慮なしに単に国粋主義を固執するのはむしろはなはだ危険な思想的傾向であるとせねばならないであろう...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...その固執する論題――対スペイン和平は屈辱なり――について一場の熱烈な演説を試みると...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...しかし書かないことを固執するにも及ぶまいから...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...固執するところがない故に損傷することがないので...
津田左右吉 「日本精神について」
...数学は形式論理をあくまで固執するか...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...形式論理学を固執するか...
戸坂潤 「辞典」
...何となれば彼は此の自観を固執する能はざるの位地に在ればなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一人称に固執する時には...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...家具全体を片づけようと固執する十分な理由であった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...個人責任で定まる起草の際にはあくまで自説を固執するけれども...
穂積陳重 「法窓夜話」
...お互いが自分のいいぶんを固執するとしたら...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あらゆる非合理と陰険と暴力とを手段として固執する者と...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...純一の態度に固執する者はともすれば内容を空疎にする...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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