...習性及び形態の保存に固着してカリバンのように固有の生活にしがみ附こうとする生物を或る神秘な力が鞭(むちう)ちつつ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...そなたは固より詩人なり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...これも日本固有文化の精粋がアメリカの香のする近代文化に押しのけられて行く世相の一つであるとも言いたくなるくらいのものである...
寺田寅彦 「備忘録」
...身体を固めてはね返していたが...
豊島与志雄 「変な男」
...石のように冷く固く沈黙してしまい...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...酒井の巡邏隊が万字楼の前を固めた時分には...
中里介山 「大菩薩峠」
...芸術を衰褪させるものは固定観念である...
中原中也 「芸術論覚え書」
...高慢で頑固で、けちで」「…………」死んだ人の事を言っちゃ済まぬと言いながら、これはまた歯に衣着せぬ物の言いようです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...色と固体性を賦与された...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...ゆえに百姓・町人は年貢・運上を出だして固く国法を守れば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...ところが、ハチを胸のうちに深く抱き込んだクモの脚は急激な痛手で一挙に内に向つてかぢかんだために、敵を抱いたまゝ、丸く凝固して、悶絶したので、地に落ちるといつしよに脚場もなくころころと急斜面である歯朶類の「大森林」の中を転げて、あはやといふ予猶もなく、水の上を目がけてもんどりを打つたのである...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...佛教も亦固より之を唱へて居る...
松本文三郎 「印度の聖人」
...形は物をその固有性において現わすのである...
三木清 「哲学入門」
...固くお願い申しておきます」綱宗の表情もおちついてきた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...再度の武装の具足を手足に巻き固めたくなるのだった...
横光利一 「旅愁」
...固辞(こじ)して肯(き)き容れなかった...
吉川英治 「三国志」
...鎌倉に恒久(こうきゅう)的な地盤を固めようとするにあろう...
吉川英治 「私本太平記」
...五風も十雨もなくてはほんとに固まらない地上であったのです...
吉川英治 「随筆 新平家」
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