...しかし彼は一茶のやうに図太い根性を持つてゐなかつた...
芥川龍之介 「続芭蕉雑記」
...相不変(あいかわらず)図太い声を出した...
芥川龍之介 「路上」
...踏むなどという図太い了簡(りょうけん)を出すものか...
泉鏡花 「活人形」
...何か図太いものが身体の芯をじっと掴んではなさなかった...
梅崎春生 「日の果て」
...その上書生気風が抜けておらぬから図太い事をいう...
大隈重信 「福沢先生の処世主義と我輩の処世主義」
...あの位図太い奴ア無いだ」「さういふ時...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...焦げて図太い向日葵(ひまはり)が田舎の駅には咲いてゐる...
中原中也 「山羊の歌」
...図太い奴だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...こうした環境の貧しさを逆用する図太い人間は...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...母は顔色をかへて図太い奴めがこれほどの淵(ふち)に投げ込んで未(ま)だいぢめ方が足りぬと思ふか...
樋口一葉 「にごりえ」
...牧田が二人だけの席へ椅子をひきずってきて図太い顔で割りこむ...
久生十蘭 「ノア」
...第二十章 必死の努力レックミア侍従は図太い男だが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...図太い不良青年にでもなつてくれたら...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...この栗毛(くりげ)の牡馬(おすうま)は図太い驢馬の性質に変り...
牧野信一 「ゼーロン」
...図太いお三婆だか...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...三次の図太い面構えにあきれている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...もっと俺たちは図太い肚を持とうじゃねえか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...花世とも恋をし遂(と)げようという図太い企(たくら)みが...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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