...けれども若し私達の生活がかくの如きもののみによって囲繞(いにょう)されることを想像するのは寂しいことではないか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...その身辺を囲繞(いじょう)する官僚はまたこれを以て土地を買い...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...臼川(きゅうせん)その他の人々に囲繞(いじょう)せられて文壇に於ける陣容も整うて来た事になった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...いよいよオジュラノ高山を囲繞(いにょう)する大密林地域の測量もほぼ終わりかけて――ということは...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...「沐浴」に関する古来の有名な彫像に囲繞された浴室の入口へ着いたのは...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...囲繞溝渠(いじょうこうきょ)の方向に足音が聞こえるように思った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...囲繞溝渠はベルシーの方へとパッシーの方へと二つの出口があると思い...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それを囲繞(とりま)く人群の前の方には気取屋連が得意げで...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...囲繞(たか)つた職人達は高笑(たかわらひ)をした...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...この全問題は今やその囘り中が最も恐るべき困難によって囲繞されており...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...605精霊の気が己を囲繞(いにょう)していたこの室で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...諸将囲繞して、詳細なる指揮命令を受く...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞(いにょう)せしは...
森鴎外 「舞姫」
...そうして私たちを囲繞する環境は...
柳宗悦 「工藝の道」
...これを囲繞(いにょう)する人の境涯は昔でない...
柳田国男 「木綿以前の事」
...西欧諸国の触手が我われを囲繞(いにょう)している...
山本周五郎 「新潮記」
...それを囲繞(いにょう)する文官...
吉川英治 「三国志」
...なだらかな青葉の林に囲繞された淋しい大宝の小駅...
若杉鳥子 「旧師の家」
便利!手書き漢字入力検索