...けれども若し私達の生活がかくの如きもののみによって囲繞(いにょう)されることを想像するのは寂しいことではないか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...千山万岳鉄桶を囲繞せる中に...
宇野浩二 「それからそれ」
...断崖峭壁(しょうへき)で囲繞(いにょう)されているのでその本体を見ることが出来ぬ...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...私は金に囲繞(いにょう)せられていたが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...囲繞溝渠(いじょうこうきょ)に達するまで小さな横穴が方々についている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...すなわち囲繞溝渠を選みあてた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかしその周囲を囲繞(いにょう)する顔面的条件は如何(いかが)な者でありましょう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...彼等が彼等を囲繞する環境をよく研究し...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞(ゐねう)せしは...
森鴎外 「舞姫」
...そうして私たちを囲繞する環境は...
柳宗悦 「工藝の道」
...それを囲繞(いにょう)する文官...
吉川英治 「三国志」
...おん輿を囲繞(いにょう)し...
吉川英治 「私本太平記」
...囲繞(いにょう)されていたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...真(ま)っ黒になるくらいな人数がワラワラとかれの周(まわ)りを囲繞(いにょう)してあつまった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...寸前に囲繞(いにょう)しつつあるのだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...或遇悪羅刹(わくぐうあくらせつ)毒龍諸鬼等(とう)念彼観音力(ねんぴかんのんりき)時悉不敢害(じしつふかんがい)若悪獣囲繞(じゃくあくじゅういにょう)利牙爪可怖(りげそうかふ)念彼観音力ばばの唱える観音経(かんのんぎょう)の声がそこにする...
吉川英治 「宮本武蔵」
...なだらかな青葉の林に囲繞された淋しい大宝の小駅...
若杉鳥子 「旧師の家」
...沼の三方は低き山脈を以て囲繞(ゐげう)せり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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