...屡々彼を囲繞する群集の中に...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...我人の体外に囲繞せる諸象...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...千山万岳鉄桶を囲繞せる中に...
宇野浩二 「それからそれ」
...そして一方私は未だ女の味を知らず金に囲繞(いにょう)せられながらも人生の孤独を歎じている身の上であったといったならば...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...「沐浴」に関する古来の有名な彫像に囲繞された浴室の入口へ着いたのは...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...それを囲繞(とりま)く人群の前の方には気取屋連が得意げで...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...彼の癇癖(かんぺき)は彼の身辺を囲繞(いにょう)して無遠慮に起る音響を無心に聞き流して著作に耽(ふけ)るの余裕を与えなかったと見える...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...彼等が彼等を囲繞する環境をよく研究し...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...彼女の麗わしさを囲繞(いじょう)し秘蔵しているように思われる燐然(さんぜん)たる雰囲気の中に...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...僅か一点の紅色の為めにそれを囲繞する艸群(くさむら)は一段とその緑色を増すが為めに...
堀口九萬一 「東西ほくろ考」
...605精霊の気が己を囲繞(いにょう)していたこの室で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞(ゐねう)せしは...
森鴎外 「舞姫」
...そうして私たちを囲繞する環境は...
柳宗悦 「工藝の道」
...それを囲繞(いにょう)する文官...
吉川英治 「三国志」
...おん輿を囲繞(いにょう)し...
吉川英治 「私本太平記」
...桃井の諸将に囲繞(いにょう)され...
吉川英治 「私本太平記」
...まさに三方の敵に囲繞(いにょう)された銀五郎...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...なだらかな青葉の林に囲繞された淋しい大宝の小駅...
若杉鳥子 「旧師の家」
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