...無学な漁夫と税吏(みつぎとり)と娼婦(しょうふ)とに囲繞(いにょう)された...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...仲居(なかい)と舞子に囲繞(とりま)かれつつ歓楽に興ずる一団を中心として幾多の遠近(おちこち)の涼み台の群れを模糊(もこ)として描き...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...船長事務長及び数百の乗客の限りなき哀悼悲痛の中に囲繞(とりま)かれて眠るが如くに最後の息を引取った...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...千山万岳鉄桶を囲繞せる中に...
宇野浩二 「それからそれ」
...そのお祖師様やお祖師様を囲繞(いじょう)している大智識達の作ったこれらの句は...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...私は金に囲繞(いにょう)せられていたが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...そして一方私は未だ女の味を知らず金に囲繞(いにょう)せられながらも人生の孤独を歎じている身の上であったといったならば...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...他の一方の窓からは湖水を囲繞(いにょう)する山々の起伏が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...今は夥しく茂れる覇王樹(しやぼてん)に囲繞されし十戸足らずの寒村なり...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...彼らの幼年時代を絶えず囲繞していた良からぬ手本によることも...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...囲繞溝渠(いじょうこうきょ)に達するまで小さな横穴が方々についている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...壮麗なる古代の装飾に囲繞(いじょう)せられて...
永井荷風 「江戸芸術論」
...彼等が彼等を囲繞する環境をよく研究し...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...そのまわりの数箇(すうこ)の小山に囲繞(いにょう)されながら...
堀辰雄 「美しい村」
...ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞(ゐねう)せしは...
森鴎外 「舞姫」
...寸前に囲繞(いにょう)しつつあるのだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...あの公園に囲繞(かこ)まれておる別荘か?』『そうです...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...沼の三方は低き山脈を以て囲繞(ゐげう)せり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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