...回顧的な生活にのみ囲繞(いにょう)されている地上の生活に於て...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...無学な漁夫と税吏(みつぎとり)と娼婦(しょうふ)とに囲繞(いにょう)された...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...我々青年を囲繞(いぎょう)する空気は...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...千山万岳鉄桶を囲繞せる中に...
宇野浩二 「それからそれ」
...その身辺を囲繞(いじょう)する官僚はまたこれを以て土地を買い...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...断崖峭壁(しょうへき)で囲繞(いにょう)されているのでその本体を見ることが出来ぬ...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...そのお祖師様やお祖師様を囲繞(いじょう)している大智識達の作ったこれらの句は...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...私は金に囲繞(いにょう)せられていたが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...出るにも退くにも大勢の召使たちに囲繞(いにょう)せられている...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...西はカルメル山脈に囲繞(ゐねう)されたるほゞ三角形の盆地にて...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...彼の癇癖(かんぺき)は彼の身辺を囲繞(いにょう)して無遠慮に起る音響を無心に聞き流して著作に耽(ふけ)るの余裕を与えなかったと見える...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...やがてリストが客人や門弟に囲繞(いにょう)されて...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「また別の日に伺候いたしまして」還幸の鳳輦(ほうれん)をはなやかに百官の囲繞(いにょう)して行く光景が...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...605精霊の気が己を囲繞(いにょう)していたこの室で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞(いにょう)せしは...
森鴎外 「舞姫」
...無数の「大名物」が吾々を囲繞(いにょう)していることを悟らねばならぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...なだらかな青葉の林に囲繞された淋しい大宝の小駅...
若杉鳥子 「旧師の家」
...沼の三方は低き山脈を以て囲繞(ゐげう)せり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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