...そして岸辺との摩擦によって私を囲む水も私自身も...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ABCはそれを囲む球状の固形皮殻...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...それを囲む鉄枠の影が...
豊島与志雄 「ヒロシマの声」
...名にし負う甲斐の国の四方を囲む山また山の姿を一つも見ることはできないので...
中里介山 「大菩薩峠」
...及び先任の支配太田筑前守を囲む一派のためには心持のよくないことであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほとんど原始的のものであるけれどその囲炉裏を囲むという実用性と家庭味は日本農村の生命であって火鉢やストーブでは充(み)たしきれない温かみがそこにあるのであるが...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...食卓を囲む人達の中で...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...秋口から冬にかけてこの竜巻村の三方をとり囲む蜜柑山の壮麗な色彩りを見渡して野遊びの快を貪る日などに...
牧野信一 「バラルダ物語」
...山はぼう/\と燃え火田を囲む群落(むら)の上を...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...康の三国の兵が西涼府(せいりょうふ)を囲む...
南方熊楠 「十二支考」
...三人の刑事が囲むように立ってしまった...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...「トラクター中央」を囲むいくつかの集団農場が...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...これを取り囲むいろいろの雑木に...
柳田国男 「雪国の春」
...新八をとり囲むように立ち...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...津軽平野を囲む一帯の村落百十余ヵ村へ対して...
吉川英治 「鬼」
...つづいて、名乗りかける者、取囲む者、ことごとく顔良の好餌(こうじ)となるばかりである...
吉川英治 「三国志」
...肱(ひじ)を張っている三名の侍が一人の武蔵を囲むように押し並んで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ぞろぞろと莚(むしろ)のまわりに立ち囲む...
吉川英治 「宮本武蔵」
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