...為めに小虫は身辺を囲みて離るる事無し...
関寛 「関牧塲創業記事」
...賊徒遂に幕府の四面を囲み...
太宰治 「右大臣実朝」
...野村と幸子とが向い合うようにして円テーブルを囲みながら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...殊に天文(てんもん)十八年には弾正政高が大軍を率いて牡鹿山の城を囲み...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...虻の尻がその囲みを破って...
寺田寅彦 「沓掛より」
...何をしやあがる」囲みは自然に解けて...
野村胡堂 「十字架観音」
...そして時々思い出してくれ、冬、炉端を囲み、風がゴーゴーと木を鳴かす時……」スリム氏が一同に向かって、咎(とが)めるように両腕を振り、俺の気持ちを思いやれと強要するかのようだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...数千の蛇が金冠を戴いた大蛇を囲み聚(あつ)まりいた...
南方熊楠 「十二支考」
...神がその野に入った時火で囲み焼く...
南方熊楠 「十二支考」
...とうとう囲みを切りひらいて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...高山四面を囲み世の中と交通なきため民俗古朴なりといっている...
柳田國男 「地名の研究」
...その人を護衛するように取囲み...
山本周五郎 「風流太平記」
...横にした棒でとり囲み...
山本周五郎 「山彦乙女」
...綱を積んでいる船とを真中に取り囲みました...
夢野久作 「白髪小僧」
...にわかに平原の囲みをとき...
吉川英治 「三国志」
...「すわ」とにわかに囲みを解き...
吉川英治 「三国志」
...――毎日、高い切窓から射(さ)す僅かな陽(ひ)なたの切れ端と同じように、彼を囲み、彼のことばに随喜した...
吉川英治 「茶漬三略」
...忍びやかにそれは一つの囲みを作っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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