...新田先生は、正直にそのことを言ってお詫びすると、課長は笑って、「いや、皆さんがそう思っとるので、困りものですよ...
海野十三 「火星兵団」
...東京帝國大學の支那學者迄が之と同樣な誤謬に陷つて居ることは困りものである...
橘樸 「支那を識るの途」
...之が一等困りものなのだ...
戸坂潤 「社会時評」
...これだから米友は困りものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...役人であろうとも雲助であろうとも更に頓着がないから困りものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...随分の困りものでしてね」「アハハハ快活な面白い人ですな」「宗近と云えば...
夏目漱石 「虞美人草」
...兄貴を籠絡(ろうらく)するつもりだから困りものじゃありませんか」「御舎弟(ごしゃてい)はその後どうなさいました」と宗助は何気ない風を示した...
夏目漱石 「門」
...終りの「よ」なども困りものである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...世の中のためには甚だ困りものなり...
福沢諭吉 「家庭習慣の教えを論ず」
...これが又ちと困りものである...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...全く困りものです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ほんとうに惚れてゐるとすると困りものだな...
牧野信一 「極夜の記」
...今では老人(としより)の方があの女(こ)を父親(てておや)の目から逃げ廻らすやうにするといふ有樣ですから困りものです...
正宗白鳥 「孫だち」
...――どうもそう云う癖があるのは困りものだな――若しそうとすれば……」小さい金入れの紛失から...
宮本百合子 「斯ういう気持」
...――あまりに正直すぎる大将という者も困りものだ...
吉川英治 「三国志」
...あの性格は困りものだ...
吉川英治 「三国志」
...キョロついているのが困りものだ」「なあに...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...なんとも困りものの鵲……...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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