...夥間(なかま)が食うに困ったと思え...
泉鏡花 「歌行燈」
...あそこに人が住むんだとよ」「これは困ったことだ...
海野十三 「時計屋敷の秘密」
...小八は一寸困ったがそれと共に金を詐取せられた怒が出て来た...
田中貢太郎 「立山の亡者宿」
...何を云うにも困ったのはその顔だちです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...「あたしに逃げられてそんなに困った?」「ああ、困ったよ、一時はとても帰って来てはくれないかと思ったよ」「どう? あたしの恐ろしいことが分った?」「分った、分り過ぎるほど分ったよ」「じゃ、さっき云ったことは忘れないわね、何でも好きにさせてくれるわね...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...すぐ返すけれど」荻生さんはちょっと困ったが...
田山花袋 「田舎教師」
...困った事には時々ところどころ分かる日本語であるからいけないのである...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...――川村さんがひどく困った事情になってるので...
豊島与志雄 「椎の木」
...まだ金が余って困ったところがある...
中谷宇吉郎 「アメリカ種の落語」
...私は苦しがって長い釘を柱へ打ち込み乍ら、困った、困ったと云う嗟嘆を繰り返した...
松永延造 「職工と微笑」
...えら臭くって困ったって...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...」「お這入り、あんなに来ちゃいけないって言っていたのに、困った奴だ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...まかせた人々は「困った奴だ」と愚痴をいいながらも諦めて...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...T「天狗様の御祟りが怖しうて……」困ったなァと六助...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...困った顔をしたが...
吉川英治 「くせ」
...困ったものです」と...
吉川英治 「三国志」
...(……困った問題が)という顔は...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...悪戯しては困ったものじゃ」「ほんにな……」「何をなされたのじゃ」「竹を伐ってみたのでござる」「そんならよいがわたしはまた――何かあったのじゃないかと...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??