...この作が『露団々』であった...
内田魯庵 「露伴の出世咄」
...初めて発表されて露伴という名を世間に認めさしたのはこの『露団々』で...
内田魯庵 「露伴の出世咄」
...しかも、この狸たるや、アルテミス型の少女に惚れる男のごたぶんにもれず、狸仲間でも風采あがらず、ただ団々として、愚鈍大食の野暮天であつたといふに於いては、その悲惨のなり行きは推するに余りがある...
太宰治 「お伽草紙」
...夏の空に団々たる雲のかたまりが静止していた...
谷譲次 「踊る地平線」
...団々と紅白の模様を青い中に印(いん)していたのが...
夏目漱石 「それから」
...たちまち団々たる黒煙の柱が空へ巻き上がってきたので...
吉川英治 「剣難女難」
...呂布は身長(みのたけ)七尺ゆたかな偉大漢なので、団々と、巨大な鞠(まり)の如く縄をかけられたため、いかにも苦しげであった...
吉川英治 「三国志」
...――火の粉をもった黒けむりが団々(だんだん)と西から南から三十六峰の上をたえまなくかすめてゆく恐い夜空の下なのである...
吉川英治 「私本太平記」
...兵庫の岸もすててはるかひがしの――義貞の位置からすれば――ずっと後方にあたる生田の川口の方へむかって団々(だんだん)と突進していた...
吉川英治 「私本太平記」
...雲団々(くもだんだん)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...空をあおげば団々(だんだん)のちぎれ雲が...
吉川英治 「神州天馬侠」
...団々たるその雲間からも...
吉川英治 「新書太閤記」
...団々たる敵味方さえ後にして...
吉川英治 「新書太閤記」
...甲冑(かっちゅう)の団々たる群れと群れとが...
吉川英治 「新書太閤記」
...団々たる二つの火が...
吉川英治 「新・水滸伝」
...団々たる火のかたまりを負って駛(か)けて行く...
吉川英治 「親鸞」
...団々たる雲のちぎれ間を...
吉川英治 「茶漬三略」
...煙を離れてからはその白い光で煙の上部の団々とした雲塊を照らしていた...
和辻哲郎 「地異印象記」
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