...もっともこれには歴史的の因襲もいくらか存在する...
津田左右吉 「陳言套語」
...因襲的な秋風の淋しさに囚はれずに...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...鋭出することのできなかった因襲が...
直木三十五 「南国太平記」
...我々が単に因襲的に種的に働くということは...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...因襲に依存して、思想の貧困に甘んずるよりは、最も大胆な反逆者となって新しい生命を燃やす一片の薪(たきぎ)になろうとしたのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...より因襲のない自由な立場で...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...この因襲的結婚に私が屈従したのは私の周囲の結婚に対する無理解とそして私の弱少の結果で御座いました...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...それは、彼の職業的な、因襲的な、尊厳を傷つけるものであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...その『發生』の迸發的な歡びは『すべての友達に送る手紙』を最初のものとして一切の因襲關係...
福士幸次郎 「太陽の子」
...因襲既に久しきがため...
穂積陳重 「法窓夜話」
...他は大抵従来の因襲に捉われて便に就き善に移る事を悟らなかった...
牧野富太郎 「植物記」
...因襲的な過去の亡霊にしがみ付いて...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...一体人間の真実の交際はみんな因襲の外(ほか)の関係ではないでしょうか...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...きっとこれまでに覚えている因襲の内の...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...あらゆる因襲が消極的に否定せられて...
森鴎外 「沈黙の塔」
...因襲的な鑑賞と歴史とが覆えされる時は来るでしょう...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...子も――一切の因襲を超えて...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...因襲の圧迫を恐れない真実の生の冒険心――大胆に生の渦巻に飛び込み...
和辻哲郎 「転向」
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