...其因襲的の尊称となれり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...因襲的な感情のある許りであつた...
石川啄木 「弓町より」
...詩が内容の上にも形式の上にも長い間の因襲を蝉脱(せんだつ)して自由を求め...
石川啄木 「弓町より」
...風土ならびにそれに本づく衣食住及び産業の違いやまたは歴史的の因襲や...
津田左右吉 「東洋文化、東洋思想、東洋史」
...そこにはなお記誦をつとめる昔からの因襲が残っていたり...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...あるいは大多数の人は因襲的の妥協に馴れて別にどうしようとも思わなかった...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...それはとにかく彼がミュンヘンの小学で受けたローマカトリックの教義と家庭におけるユダヤ教の教義との相対的な矛盾――因襲的な独断と独断の背馳(はいち)が彼の幼い心にどのような反応を起させたか...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...また社会的因襲を恐れ尊んでいたけれども...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...涙っぽい几帳面(きちょうめん)な恋歌の因襲は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...精神には何の関係もない云わば因襲(いんしゅう)といったようなものですから...
夏目漱石 「私の個人主義」
...行為的直観の立場から我々の自己の因襲的な先入見...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...我等はすべての因襲から脱却すること...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...船員としての因襲的な悪徳にはしみない性格であったが...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...有産階級の因襲的な冷やかな心理を扱った「アンドレ・コルネリュウス」という性格小説を書いている...
久生十蘭 「悪の花束」
...初めから君はあらゆる因襲と患はしい覊絆から綺麗に離脱してゐた...
室生犀星 「愛の詩集」
...きっとこれまでに覚えている因襲の内の...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...兎(と)に角(かく)因襲を脱して...
森鴎外 「沈黙の塔」
...因襲の重荷は下ろされたのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
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