...判断==実行==責任といふ其責任を回避する心から判断を胡麻化して置く状態である...
石川啄木 「弓町より」
...大王が会戦を求めんとせば適切なる陣地を占めてこれを回避する...
石原莞爾 「戦争史大観」
...とにかく少しでも責任を回避するところがあっては...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...イデオロギー論を回避することが出来る...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...正当な権利を以て一応回避することが出来る筈である...
戸坂潤 「科学方法論」
...通路は何かという今の問題を回避することも許されない...
戸坂潤 「性格としての空間」
...実際問題を回避する処のものである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...その後長尾夫人は物理学者の実験を回避する態度をとり...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...自分の前でわざと嫂(あによめ)の批評を回避するような風を見せた...
夏目漱石 「行人」
...真を回避するのは卑怯(ひきょう)であります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...寧ろある問題を回避する為(ため)の世間話(せけんばなし)だから...
夏目漱石 「それから」
...とくに津田の名前を回避するような素振(そぶり)を...
夏目漱石 「明暗」
...この見解を回避する方法を告げよう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...この項目についての全ての混乱と曖昧さを回避するために...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...当時の文化人・文学者の中には文学の階級的な本質――この基礎の上にこそ現実の反ファシズム運動と平和と文化の守りはたつのであるが――この社会的良心の土台石になるところを回避する傾向が一般的に強くあった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十一巻)」
...彼らはその一生を流れ去らしめること・それをやり過しそれをかわすこと・「時」が彼らのうちにある間はまるで何か忌(いま)わしい厭なものででもあるかのようにそれを無視し回避すること・以上に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...なにかを回避することを覚えはじめていた...
山川方夫 「その一年」
...この葛藤を回避することは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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