...其四隣縣より甚だ迷惑であると云ふことを内務省に申出てある...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...世の中の人が斯る結構な村を何十萬圓と云ふ金を掛けて四隣が迷惑を云ふに拘らず水を注入して置くことは許すまいと思ひます...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...天下は麻の如く乱れて、四隣みな強敵だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...闇に四隣寂寥(しりんせきりょう)として手燭(てしょく)の弱い燈(ひ)に照らされた木立の影が長く地に印(いん)せられて時々桐の葉の落ちる音がサラサラとするばかり...
沼田一雅 「暗夜の白髪」
...四隣(まはり)が遠うござりますので御気分の為にも良からうかと存じまする...
樋口一葉 「うつせみ」
...色(いろ)は黒(くろ)けれど好(よ)き樣子(ふう)とて四隣(あたり)の娘(むすめ)どもが風説(うわさ)も聞(きこ)えけれど...
一葉女史 「大つごもり」
...そのためにラテン語が四隣の村々にまであふれ出たほどでございます...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...三人が警察の門を出た時には四隣(あたり)がモウ真暗になっていた...
夢野久作 「オンチ」
...四隣に聞えていますが...
吉川英治 「上杉謙信」
...四隣御多事のなかを...
吉川英治 「上杉謙信」
...四隣(りん)に武威(ぶい)をかがやかした武田(たけだ)の領土(りょうど)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...父信秀の死後、自分が一国を負って、四隣の敵国へ...
吉川英治 「新書太閤記」
...国主の兵は四隣の敵を防ぎつつ...
吉川英治 「新書太閤記」
...四隣に聞えた武勇の輩(ともがら)も...
吉川英治 「新書太閤記」
...よく以後の四隣の圧迫に耐え得てきたかどうか...
吉川英治 「新書太閤記」
...かつ四隣の友や県民たちに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...四隣の州や県にも響いていたので...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しかし、その単純で開け放しな人がらが、かえって、魅力でもあるように、四隣の客は、よけいに絶えない...
吉川英治 「平の将門」
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