...「四畳半のアパートに住んでいます」...
...「一人暮らしには四畳半の部屋が十分です」...
...「四畳半の間には机とベッドが丁度良く収まります」...
...「部屋を片付けるのが大変だけど、四畳半だから掃除も楽です」...
...「昔、四畳半のアパートに住んでいたけど、狭くて苦しかった」...
...有体に自白すれば、我が四畳半は、蓋(けだ)し天下の尤(もつと)も雑然、尤もむさくるしき室の一ならむ...
石川啄木 「閑天地」
...主人公の書斎は左も右くもとして一家に四畳半なり六畳なりを仕切つて周囲に書棚を置き書棚の上には一家の何人が読んでも興味もあり利益もある書籍を列べ...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...二階は六畳と四畳半の二間切りだった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...色々の書物を山と積上げた例の二階の四畳半で明智に逢いました...
江戸川乱歩 「黒手組」
...私は隣りの四畳半に長男と次女を寝かせ...
太宰治 「おさん」
...六畳と四畳半と三畳と三間あるほかに八畳の裏二階がありそこから富士がまっすぐに眺められた...
太宰治 「ロマネスク」
...そして、昨日の日曜に無事引っ越しを済ませたこと、東京の借家普請と云うものは大阪のよりは遥(はる)かに粗末で、殊(こと)に建具が悪く、襖(ふすま)などがとても安手でひどいこと、畳敷は階下が二畳、四畳半、四畳半、六畳、二階が八畳、四畳半、三畳だけれども、江戸間(えどま)であるから八畳が京間の六畳、六畳が京間の四畳半にしか使えないこと、そう云う訳で甚(はなは)だみすぼらしい住居だけれども、取柄を云えば、新建ちであるから感じが明るく、南向きで日あたりがよく、上本町の薄暗い家から見れば衛生的であること、自分の家に庭はなくても隣近所に立派な邸宅や庭園が多く、閑静で上品な土地柄であること、それでいて道玄坂まで出れば繁華な商店街があり、映画館なども幾軒かあるので、子供達は何事も物珍しいと見え、却(かえ)って東京へ来たことを喜んでいるらしいこと、秀雄も全快して今週から附近の小学校へ通う筈(はず)であること、等々を語った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その四畳半に輝雄と哲雄が寝ていたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ただ屋根裏の四畳半に明りが燈(とも)っているだけでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...最初私は四畳半を応接室に使つてゐたのだが...
土田杏村 「私の書斎」
...何う探したって判らない位の小さい所――四畳半と...
直木三十五 「大阪を歩く」
...四畳半の二階、それでもこよなき天国だ...
林芙美子 「愛する人達」
...四畳半に厖大な事務机が一ツ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...下宿屋の四畳半で火鉢を囲んで四五人が鯛焼をかぢりながら猥雑なことを喋ったり...
原民喜 「四五ニズム述懐」
...柔媚(じうび)を四畳半に求むることも出来なくなつた...
平出修 「畜生道」
...今居る下宿の部屋は四畳半だぜ...
牧野信一 「東京駅にて感想」
...台所の大きい膳棚の奥に小部屋がありましたろう? あすこを手入れしたら小じんまりとした四畳半が出来たのですって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...四畳半に来て見た...
森鴎外 「心中」
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