...帰宅の後明星の草稾をつくり四更に至る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...それでいて、もとから私はこの深夜の、人気(け)もない湧泉というものに、妙に心を引かれるくせがあって、しばしば三更、四更の峡底に、ひとりとぼとぼと降りて行ったものだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...四更(こう)の頃になると作兵衛滝(さくべえだき)の鳴(な)りが止まって陰々たる人の囁きが聞こえる事があると...
吉川英治 「江戸三国志」
...その夜もすでに四更の頃...
吉川英治 「三国志」
...もう四更に近い頃...
吉川英治 「三国志」
...夜の四更に兵糧をつかい...
吉川英治 「三国志」
...四更の波も静かだった...
吉川英治 「三国志」
...夜も四更に近い頃...
吉川英治 「三国志」
...君にご異議がなければ、孔明はそれから先に済ましたいと思います」「指揮すべて、軍師の権と謀(はかり)を以て、即刻にするがいい」「僭越(せんえつ)、おゆるし下さい」と、孔明は、壇に起って、まず趙雲を呼び、「御身(おんみ)は、手勢二千をひきつれ、江を渡って、烏林の小路に深くかくれ、こよい四更の頃、曹操が逃げ走ってきたなら、前駆の人数はやりすごし、その半ばを中断して、存分に討ち取れ...
吉川英治 「三国志」
...ほどなく四更(こう)(夜明け)にもなりましょう...
吉川英治 「私本太平記」
...四更(こう)の丑満(うしみつ)さがりとなりましょうか」「すると? ……」義貞は何か考えこんだ...
吉川英治 「私本太平記」
...宵から四更にかけて...
吉川英治 「新書太閤記」
...燭は四更、衆臣もいず、内輪ばかり、寧子(ねね)や老母の迷惑は察しられたが、彼は、以上の思いを吐いて、なお秀吉に問うた...
吉川英治 「新書太閤記」
...夜はすでに四更に近かった...
吉川英治 「新書太閤記」
...四更(こう)であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...四更(こう)の鐘を聞くとにわかに気がついたものであろう...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...西山荘の門は閉じられ、三更(さんこう)、四更(しこう)、雲もしずかに、山の尾根や山ふところに深く臥した...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...暁には四更の二点より起きて坐禅する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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