...ぽかぽかと暖かい日光、大空に囀る雲雀、茶株で啼く頬白、ああ、春ももうあといくらもないのだ...
犬田卯 「錦紗」
...頬白が機嫌よく囀るうちに...
種田山頭火 「其中日記」
...小鳥の楽しく囀る声は高く賑かであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...囀るといふよりも...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...何処かに小鳥の囀るような気持ちを齎していた...
豊島与志雄 「囚われ」
...雀の囀る声が急に耳についてきた...
豊島与志雄 「人の国」
...平日は晴れた日の午過(ひるすぎ)にも門内に敷詰めた小砂利の上には馬蹄や車輪の跡もなく鳥の聲のみ靜に囀る大使館の玄關前には...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...窗外鶯頻に囀る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...夕焼山のふもとの遠方(をちかた)は雲雀(ひばり)囀(さへづ)る青野原声は遙に夕暮の空はおぼろに花ぐもり雲雀囀る遠方の山のふもとの大空は夕焼小焼の日が暮れて桜は真赤にみンな焼けた...
野口雨情 「別後」
...唯上等の読者はその中に鶯の囀るやうな音楽を聴き分けることが出来るに違ひない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...年中晴れ渡つた青い空……囀る小鳥の赤い翼...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...「もゝちどり囀る春はものごとに...
牧野信一 「貧しき日録」
...または再び恢復して小鳥のやうに囀る事を欲する時にも……それではもう吾々の別離は來たのであらうか? こんなに早く...
水野仙子 「道」
...風の音、雨の音、虫の音、小鳥の囀る声、何一つとして楽しくないものはなく、面白くないものはない...
宮城道雄 「音の世界に生きる」
...自然の森や林で自由に囀る鳥の音を聞かれぬことは淋しい...
宮城道雄 「音の世界に生きる」
...何処か見えない枝の蔭で囀る小鳥の声が...
宮本百合子 「いとこ同志」
...小鳥の囀るように何やら言って噪(さわ)いでいる...
森鴎外 「雁」
...裸の木で春早く囀るは四十雀だ...
横瀬夜雨 「春」
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