...井桁樓(ゐげたろう)と敷島とを思ひ浮べて嚢中(なうちゆう)の無一文を苦しみ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...窮措大が嚢中の苦さへ...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...嚢中たゞ電車賃と國府臺までの舟賃とを餘すのみ...
大町桂月 「川魚料理」
...少し心細いね――嚢中自無銭!十月十九日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...庵中嚢中無一物、寒いこと寒いこと(床中で痛切に自分の無能無力を感じた、私には生活能力がない、そして生活意慾をもなくしつゝある私である)...
種田山頭火 「其中日記」
...嚢中自無銭!うつくしいかな要の芽...
種田山頭火 「其中日記」
...嚢中(のうちう)甚だ旅費の乏しきにも拘らず...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...蕪村は「諸流を尽くしこれを一嚢中(いちのうちゅう)にたくわえ自らよくその物をえらび用にしたがっていだす」と言っているそうである...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...まるで嚢中の物を探るように...
中谷宇吉郎 「球皮事件」
...嚢中(のうちゅう)わずかに五十法(フラン)を余すとき...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...何うして「嚢中已有銭」などゝいふ大層な歌がうたへるものよ...
牧野信一 「半島の果にて」
...蘭軒の「遙寿長崎遜斎真野翁六十」の詩に、「嚢中碧伝三世、局裏金丹恵衆民」の頷聯があつて、其下に「老人為施薬所主司」と註してある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは此帰省詩嚢中の詩に...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...帰省詩嚢中の霞亭の詩を得て稍解決に近づいた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...嚢中(のうちゅう)の『マルク』七つ八つありしを...
森鴎外 「うたかたの記」
...嚢中(のうちゅう)の物をつかむも同様で...
吉川英治 「三国志」
...という孔明が嚢中(のうちゅう)の言にしたがって...
吉川英治 「三国志」
...嚢中(のうちゅう)の敵を一掴(いっかく)の機(き)...
吉川英治 「新書太閤記」
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