...麻の掻巻(かいまき)をかけたお律(りつ)は氷嚢(ひょうのう)を頭に載せたまま...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...菊池君は兩手を上衣の衣嚢(ポケット)に突込んで...
石川啄木 「菊池君」
...土間にかけた雑嚢(ざつのう)の中から...
梅崎春生 「狂い凧」
...私はそれから眼を外(そ)らし、衣嚢に腰を掛け、無表情な群衆を眺めていた...
梅崎春生 「桜島」
...銃と背嚢(はいのう)とを二人から受け取ったが...
田山花袋 「一兵卒」
...嚢と刃物との附いているある動かし得る枠細工★を作るために...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...氷嚢の氷を取り換えたり...
豊島与志雄 「生と死との記録」
...背に背嚢(はいのう)を負い手に荒い杖をついて彼がこっそりとモントルイュ・スュール・メールの小さな町にはいってきた時...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...医者の注意によって護謨(ゴム)の氷嚢(ひょうのう)を彼の頭の上に載せた細君は...
夏目漱石 「道草」
...それから雑嚢と水筒を肩に交錯させると...
原民喜 「壊滅の序曲」
...嚢中(のうちゅう)も少し温かになって酒を買う位の事は出来るようになったから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...ぼくたちはもう一人かわいらしいお友だちを連(つ)れて来ました」こう言ってわたしは背嚢(はいのう)から人形を出して...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...他の魚にても俗にいう白子即ち雄魚の精嚢には往々毒を含むもの多し...
村井弦斎 「食道楽」
...嚢掃空餞臘来...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは「嚢里新賜地...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...外套の衣嚢(かくし)へ各(おの/\)所を得て収められて仕舞(しま)つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...ゆたかな辞嚢(じのう)と...
吉川英治 「平の将門」
...肌身に奉じて来た宮の御文(おんふみ)を錦襴(きんらん)の嚢(ふくろ)ぐるみ...
吉川英治 「源頼朝」
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