...泥溜(どろだめ)の中で棺桶が嚔(くさめ)をする...
芥川龍之介 「鴉片」
...するとその仲間は答へて曰く「オーヴァーを賣り飛ばしてみんな飮んで來たよ」とちよつと肩を張つてみせたがその下から大きな嚔をたて續けに五つ六つして「ああ寒い...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...哲学も科学も寒き嚔(くさめ)哉(昭和八年二月...
寺田寅彦 「柿の種」
...――やたらに嚔(くしゃみ)をしてはいけなかった...
豊島与志雄 「理想の女」
...嚔(くしゃみ)が出たりしましたら...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その爆発は嚔(くしゃみ)と同じだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...円戯場(アレエヌ)の砂に立ってちょいと嚔(くさみ)をするとヴィル・デ・ポオの小道に砂埃りが立つといわれたものでごぜやした...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...そこで旗を振ったり嚔(くしゃみ)したりすることなんだ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...どうしてあの鶴が鳴いたと思う」「そんなこと俺が知るもんか」「あのブリキの鶴をどうひっぱたいて見たって歌どころか嚔(くさめ)一つする訳はねえ...
久生十蘭 「魔都」
...ひどい嚔みをした奴がある...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...たちまち風を引て噴嚔(くしゃめ)することあらん...
福沢諭吉 「学者安心論」
...父が眼も鼻も一つにして大(おおき)な嚔(くしゃみ)を為(し)ようとする面相(かおつき)...
二葉亭四迷 「平凡」
...大勢の人は吾れ勝ちに嚔(くしゃみ)を初めて息もされない位で...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...中で嚔(くさめ)をする娘がゐて...
室生犀星 「はるあはれ」
...思い切って大きな嚔(くしゃみ)を一つしながら頭の上をふりあおぐと...
夢野久作 「死後の恋」
...「泥坊の嚔(くしやみ)だ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...大きな嚔(くさめ)を一つ放つ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ポアンチュウは嚔(くしゃみ)をして...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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