...嚇かしたので、学士は満足して、一寸腮(あご)で会釈をして笑つて帰らうと思つた...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...クログスタット 私を嚇かしちやいけませんよ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...ところへ今夜の大騷ぎが起つて私を嚇かしたものですから...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...俺も外の奴には恐い顔をして随分啖付(くらひつ)きさうな素振をして嚇かしたが...
内田魯庵 「犬物語」
...嚇かしのように、こんどは艦首はるか向こうに爆弾が落ちて、はげしい閃光と、見上げるように背の高い水柱と、硝煙と大音響と波浪が起きたけれど、わが潜水艦はまるでそれに気がつかないかのように、黒鯨のようなその大きな艦体をしずかにしずかに波間に没しさったのであった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...私が嚇かしたために気が狂ったなぞと...
近松秋江 「狂乱」
...私が嚇かしたためにそんな病気になったという苦情があるなら私の方で悦(よろこ)んで引き取って癒してやりましょう...
近松秋江 「狂乱」
...余り、大作を恐れすぎている」「いいえ、本当に――」「その時は、青銅製で、嚇かしておいて、これで又、嚇かそうと、――元来、彼、相馬大作の先生、平山行蔵なる代物が、いかさま学者で、奇を売物にしているのだからのう」と、いった時「退け退け」と、いう声がして、供を先に、後に、裏金陣笠の侍が、草の中から胸を出して、近づいてきた...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...係の警部がすこし嚇かしすぎたので...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...どげなわけかね?」「嚇かしじゃありませんです...
火野葦平 「花と龍」
...その男は一体どんな風にしてあなたを嚇かしたんですか? あなたを誑かそうとでもしたんですか?」「なんの...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...などと言つて嚇かしたりした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...これあ悪魔が嚇かしくさるだけぢやわい!で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...こねえに人を嚇かしやあがつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...堅気な人々を嚇かしをりますんで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...嚇かしたらほんとにしやアがつて...
牧野信一 「周一と空気銃とハーモニカ」
...今のうちに別れないと飛んだことになるとも嚇かした...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...何処かへ行ってやるぞ」と嚇かしたものだった...
矢田津世子 「茶粥の記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??