...元よりこう嚇(おど)されても...
芥川龍之介 「邪宗門」
...熱罵(ねつば)を極めて威嚇(いかく)しつ...
泉鏡花 「海城発電」
...それでもいうことをきかず、金をとらぬ、判を捺さぬというと、今度は脅嚇する...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...彼ら罪人は追放されんとの大いなる威嚇を見出し給うべく候...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...嚇怒(かっ)となるのです...
モリス・ルヴェル Level, Maurice 田中早苗訳 「誰?」
...あゝ重右衛門がやたら無性に『マツチ一本お見舞ひ申しませうかな』と言つて人を嚇(おど)かし...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...私が嚇かしたためにそんな病気になったという苦情があるなら私の方で悦(よろこ)んで引き取って癒してやりましょう...
近松秋江 「狂乱」
...幾らか嚇(おど)すような挑戦するような態度で...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...……魚の視感を研究した人の話によると海中で威嚇された魚はわずかに数尺逃げのびると...
寺田寅彦 「芝刈り」
...耐えきれなくなる日が来たらどうしようたとえ君が小鳥のようにひろげた手で死のかなたからなだめようとしても恥じらいやすいその胸でいかに優しくおさえようとしてもわれわれの心に灼きついた君の屍体の屈辱が地熱のように積み重なり野望にみちたみにくい意志の威嚇(いかく)によりまた戦争へ追いこまれようとする民衆のその母その子その妹のもう耐えきれぬ力が平和をのぞむ民族の怒りとなって爆発する日が来る...
峠三吉 「原爆詩集」
...この無智こそ人間に対する一つの威嚇(いかく)である...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...あらゆる封建的反動の威嚇(いかく)に対抗してその自由を守らないことがあろうぞ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...フランスの全擲弾兵(てきだんへい)を死をもって威嚇して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...嚇(おどか)しちゃいけないよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...みすみすこんな威嚇に屈服して争わない駒井の殿様の態度を...
中里介山 「大菩薩峠」
...堅気な人々を嚇かしをりますんで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...領民を威嚇し誅求(ちゅうきゅう)する...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...「手紙の中にある嚇し文句も...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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