...横になってから」そう言い言い葉子はいかにも愛情に満ちた器用な手つきで軽く貞世をかかえて床の上に臥(ね)かしつけた...
有島武郎 「或る女」
...加之(のみならず)何事にも器用な人で...
石川啄木 「天鵞絨」
...少歳が無器用な男で何事をするにも廻りくどい...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...そんな器用なことができますものか」「ウン...
海野十三 「人間灰」
...貴方のいうような器用なことができるかどうか...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...無器用な機関長は吹く術(すべ)さへ知らなかつたさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...ずいぶん器用な娘だねえ...
太宰治 「お伽草紙」
...不器用な私には出來るわけがないのだ...
太宰治 「小照」
...不器用な図体であるだけに...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...いつもはその不器用な容貌の蔭に眠つてゐる不敵さ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...女は不器用なお辞儀をして云った...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...お前にあんな器用なことが出來るものか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...池へ上半身を突っ込むなんて器用なことが出来るはずもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もっとも漁師の藤六に器用な口上は言えっこはないが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手先の器用な侍女が服を脱がしてくれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...器用な手つきで針を差し換たりなどしてゐる姿を...
牧野信一 「眠い一日」
...植物学教室にいたが市川は器用な男で...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...こう砂も立てない器用な逃げかたをされると...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索