...決しておやつの代りにがりがり噛るべきものではないという説明書を...
石川欣一 「可愛い山」
...噛るといえば鰹節も同じ意味で必要品に加えたように記憶する...
石川欣一 「可愛い山」
...町の向う側で男の子が桃を噛る音が聞える位であるが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...」「私は天窓を噛るのかい...
泉鏡花 「婦系図」
...其中に面会者があると云って呼びに来たので、何の書断片であるかは知らないが満文蒙文或るは瓜哇文の散紙狼藉たる中を、タイプライターの赤く焼けた残骸二ツ三ツが無残に転がってるを横に見つゝ新築家屋の事務所へ戻ると、人声が四壁に反響して騒然、喧然、雑然、囂然(ごうぜん)、其処ら此処らで見舞物を開いて蜜柑を頬張るもの、煎餅を噛るもの、海苔巻を手に持つもの、各々言罵りてワヤ/\と騒いでいた...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...カーキ色の軍人が軍器を噛るやうな音だ...
薄田泣菫 「茶話」
...上下に噛らずにまわりを噛るというのは注目にあたいすることだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...どんぶり鉢のはしも噛る位綺麗に食うて了ひやがんね...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...ガリガリ鼠の材木を噛る音...
太宰治 「春の盗賊」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...一人が梨を一つむいて佳味いといつたら他の者も佳味い/\といつて噛る...
長塚節 「佐渡が島」
...また今朝新潟の市へぶらつと行つて見たら此も仰山安いから此れだけ買うて來たといひながらまた風呂敷包から疵の入つた梨を引き出して皮の儘むしや/\と噛る...
長塚節 「佐渡が島」
...女の馬乘脊中(せな)に籠三巾の前掛カス卷横ぐはへ在から嚴原の港へ薪(まき)など賣りに來る女が歸りに馬上で辨當代りに横かぢりに噛るのがカス卷で...
長塚節 「對州嚴原港にて」
...焼けの透らぬ堅い煎餅は犬には一度に二枚を噛ることは出来ない...
長塚節 「太十と其犬」
...しかし暫くたつと以前よりも一層よく人に馴れて来て菓子を食べる、芋を噛る、紙を食べる、そしてまるっぽの林檎に手をかけて噛りつくのであった...
細井和喜蔵 「モルモット」
...ガリガリ噛る)金吾 さあて...
三好十郎 「樹氷」
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