...いわゆる乾燥無味砂を噛むが如しという類の語であって...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...そっと唇を噛むのでした...
梅崎春生 「Sの背中」
...うどんは噛むものでなく...
梅崎春生 「狂い凧」
...喰物は歯にて噛む事能わず...
関寛 「関牧塲創業記事」
...この女は歓喜の絶頂で泣きながら男の鼻を噛む種類であると私は測定した...
谷譲次 「踊る地平線」
...或は奔湍巌(いわお)を噛む激流と化して嵯峨たる奇岩怪石の隙(ひま)を迸り...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...心底に冬眠す◆五月五日発行『氷原』二十号喜多 一児何物の二に割り出せし雄と雌ニッケルの主観ゆがんだ風景フイルムの尽くれば白き幕となり地図描く刹那も怒濤岸を噛む滅無とは非我の認識なりしよなトタン屋根さんらんとして陽の乱舞波...
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...敵に打たれて亡され塵を噛むことなかりけむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ただ思うさま吹きつくした南風が北にかわる境(さかい)めに崖を駈けおりて水を汲んでくるほどのあいだそれまでの騒(さわが)しさにひきかえて落葉松(からまつ)のしんを噛む蠧(きくいむし)の音もきこえるばかり静(しずか)な無風の状態がつづく...
中勘助 「島守」
...その白い濃厚な薫りのする胸に噛む如く接吻した...
長與善郎 「青銅の基督」
...つまみのしその実を噛むと...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...まず祀らざれば人の衣裳を噛む...
南方熊楠 「十二支考」
......
宮沢賢治 「〔馬行き人行き自転車行きて〕」
...翌る日は終日胃が悪くなって砂を噛むような飯を喰う事が時々あるのだから...
夢野久作 「私の好きな読みもの」
...苺(いちご)と思って石を噛むことが少なくない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...強く唇を噛むのであった...
吉川英治 「源頼朝」
...わが子の罪に殉(じゅん)じて舌を噛む...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...口へ抛り込む――噛むなんて暇はない...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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