...僕は大英博物館に一人の東洋学者のゐることを聞き噛(かじ)つてゐる...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...同行者の一人が眞蟲(まむし)に噛まれて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...寸断々々(ずたずた)に噛みさきて...
巌谷小波 「こがね丸」
...太股(ふともも)を噛まんとす...
巌谷小波 「こがね丸」
...前の卓子(テーブル)に噛(かじ)りつく真似(まね)をしてみせた...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...「あの人は胡桃(くるみ)でも噛み割りさうな歯を持つてゐやはるさかい...
薄田泣菫 「茶話」
...それがどうやらこの世の噛み納(おさ)めらしいよ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...彼は独り藁灰のそばで噛みしめた...
豊島与志雄 「塩花」
...私はともすれば谷のはうへ辷りかかるのを手足の先に力をいれてざらざらの岩に獅噛みつきながらやつとの思ひで肩にあたるところの瘤のうへへ攀ぢのぼつた...
中勘助 「銀の匙」
...チュウイング・ガムを噛みながら八方へ飛んだ...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...終に心(しん)を噛(か)み皮を吸ふ...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...そして私は私の心を噛んでいるのだ...
松永延造 「職工と微笑」
...(噛(か)みながらセセラ笑う)佐山 頼むから――花岡 こりゃ...
三好十郎 「胎内」
...噛みつくようにこっちを見た...
山本周五郎 「落ち梅記」
...すぐ舟のしたくさせてあげるわ」おみつはくやしそうに唇を噛む...
山本周五郎 「桑の木物語」
...もう少しゆとりをもってよく噛み味わうようにするがよい...
山本周五郎 「日本婦道記」
...しかもその小さな下唇を前歯で噛み破ったらしく鼻の下から乳の間へかけてベットリとコビリ付いている血が...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...主我心の蛇に喉を噛まれながら...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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