...いわゆる乾燥無味砂を噛むが如しという類の語であって...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...北川氏は決して現実の毒蜘蛛(どくぐも)に噛(か)まれた訳ではなかった...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...鉛筆を噛(か)んだまま...
太宰治 「古典風」
...と後悔ほぞを噛(か)む思いに眠れず転輾(てんてん)している有様なのだから...
太宰治 「鉄面皮」
...「エステル!」と噛(か)みつかんばかりの声を出して...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...「いよいよ抜いたな」「応(おう)ッ」「行くぞッ」刃の切先と切先が噛み合いました...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...六人首つ玉に噛(かじ)りつく」八五郎はそんな打ち壞しな事を言つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...唇(くちびる)を噛(か)んでKが差出した手を見ていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...コンフレークスをお煎餅のように噛んでみる...
久生十蘭 「だいこん」
...柱に――と手あたり次第に獅噛みついて...
牧野信一 「鬼の門」
...力強く唇を噛みながら螺旋状にギリギリと支柱に巻きつけた...
牧野信一 「心象風景」
...横を向いて欠呻を噛みころした...
牧野信一 「露路の友」
...かれらはそれを纖維になるまで噛みしめた後...
室生犀星 「めたん子傳」
...いまにも噛みつきそうな表情になった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...石川は「あっ」といったが、噛ませたままで、おみやの手を逆に返した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...やがて前の早わざを繰りかえして前肢を噛み折つた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...噛むだけ噛んだ甘黍(あまきび)の糟(かす)を...
吉川英治 「新書太閤記」
...赤辛子(あかがらし)を噛みつぶしたな」などと...
吉川英治 「新・水滸伝」
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