...首無事件や五人殺しで警察が去年から散々(さんざ)味噌を付けてるもんだから...
石川啄木 「所謂今度の事」
...中には随分手前味噌の講釈をしたり...
内田魯庵 「露伴の出世咄」
...たとえばこの食卓のうえに味噌汁のはいった椀(わん)がおいてあったとして...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...五合飯(めし)と味噌汁をバケツに一杯食べて...
薄田泣菫 「茶話」
...まるで糠味噌のやうに濘(ぬか)つてしまふ...
薄田泣菫 「茶話」
...春の四、五月の頃になると、山口県の大島郡とか佐波(さわ)郡とか又(また)愛媛県の八幡浜(やわたはま)附近の海岸の村では、一艘(そう)の船に米、味噌、醤油を積み込んで、二、三十人の人が一団となってこの別府に来る...
高浜虚子 「別府温泉」
...「今朝の味噌汁は誰が拵へたんだ」「私ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...が、寝不足に似たいやな気持の頭の中では、エプロンを掛けた女の顔だの、めし屋の看板だの、卓(テーブル)の上の一本のスプンだの、味噌汁の色だの、そんなものが絶えずちらちらちらちらしていた...
橋本五郎 「地図にない街」
...日本でも三百六十五日朝々味噌汁が絶えない風習だ...
林芙美子 「朝御飯」
...一人扶持といえば米五合だが、時節柄とあって、二合に切り下げ、貴賤平等に毎日、一人に白米二合、ほかに、味噌代、薪代として、二十文ずつ貰う...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...味噌樽を背負(せおっ)て駈けることも出来なかろう...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...イヤ学者が椿の字については味噌も糞も一緒にしている結果なんです...
牧野富太郎 「植物記」
...味噌麹一丸を携へ皈れり...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...彼女自身の大好物な味噌おじや丈だとわかったとき...
宮本百合子 「或る日」
...モー一つソーダ松魚のローソク焼と申すのは今のように切った魚の肉を擂鉢で摺って味淋と味噌とで味をつけてそれを木の棒か竹の棒へ蝋燭(ろうそく)のように塗りつけて醤油を付けながら火の上でよく焼きます...
村井弦斎 「食道楽」
...味噌滓餅と謂つて貯へて置き...
柳田國男 「食料名彙」
...幾棟もある味噌屋蔵(みそやぐら)の白壁が...
吉川英治 「新書太閤記」
...偶々(たま/\)汁を作(つく)ることあるも常に味噌(みそ)を入るるのみなれば...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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