...拳固で一と撲りしたら虎が死んだという噂のある加藤清正から来たもので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...耕作地の経営に長じているという噂のあるおじさんのいる...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...何時も困つてゐるといふ噂のある義男の友人の妻君が...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...財政のことを白紙一任されたのだという噂のあることなのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...線路を越した向の松原――時々この邊では一番物騷な噂のある松原まで行くのを待つてゐるのではなからうか...
永井荷風 「或夜」
...法然上人は勢至菩薩の垂跡(すいじゃく)であるとの専らの噂のあるのに...
中里介山 「法然行伝」
...元は外交官の夫人だったという噂のある村岡柳子(りゅうこ)...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...裕福と噂のある自分の家だけ無事では変だと思ったのだろう」「あの時...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んとも素姓の知れぬ者が出入りするといふ噂のあることは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何時の頃か首縊(くびくゝり)があツたといふ嫌(いや)な噂のある家だ...
三島霜川 「解剖室」
...どこか足らぬといふやうな噂のある人で...
水野仙子 「四十餘日」
...淫賣だといふ噂のある娘と相乘で端艇(ボート)に乘る位の洒落氣もあるし...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...水戸の天狗があばれ出すのなんのと噂のあるご時世だ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...典侍の古い情人で今も男のほうが離れたがらないという噂のある修理大夫(しゅりだゆう)であろうと思うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ぬしの棲んでいるという噂のある淵を泳ぎ入るのであった...
室生犀星 「幼年時代」
...毒をのんで便所のなかで死んでいたという噂のある家なのである...
山之口貘 「野宿」
...聟君さえ決まっている噂のある御当家の息女に...
吉川英治 「御鷹」
...戊辰(ぼしん)前に洋行したという噂のある渋沢栄一も帰朝して...
吉川英治 「松のや露八」
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