...若しこの沈默が善良な意志から出てゐることを信じ得なかつたら自分は嘸氣詰りな人に見えることであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...昌作叔父さんと來たらまあ怎うでせう! 町の人達も嘸小川の剩(あまさ)れ者だつて笑つてるだらうと思ひましてね...
石川啄木 「鳥影」
...嘸(さぞ)ガッシリとネオンの入った硝子管が止めてあるとお思いでしょうが...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...あなたは嘸ぞ私を見下げ果てた女だとお蔑(さげす)みになっていらっしゃるでしょうね...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...『嘸(さぞ)冷ッこかッたでしょう...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...加之(おまけ)に言葉に不自由な西洋の人達と一緒では嘸(さぞ)困り物だらうといふと...
薄田泣菫 「茶話」
...嘸や我を恨み居らんと思へば彌増(いやま)す懷(なつか)しさ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...これだけあったら女子供も嘸(さぞ)かしよろこぶことだろうと独りごとを云いながら...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...嘸(さぞ)啼立(なきた)つることであらう...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...学校の先生も嘸(さぞ)手甲摺(てこず)つたことだらう...
徳田秋声 「チビの魂」
...お前も嘸(さぞ)悲しかったであろう...
夢野久作 「ルルとミミ」
...嘸ぞ大師も地下で瞑目せられることであらうと思ひます...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...金を借りて返さなくてならぬなんて嘸(さぞ)忙しい事であろう...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...それに、御覧の通り気の廻らん奴ですから、嘸(さぞ)、お気に合はぬ事もありませうと思つてな...
眞山青果 「茗荷畠」
...其は嘸(さぞ)樂しいことだらう...
三島霜川 「虚弱」
...それは嘸(さぞ)かし面白いでしょう...
夢野久作 「暗黒公使」
...冬なぞは嘸(さぞ)寒いだろうと同情に堪えぬ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...嘸(さぞ)かし狼狽しているだろうと想像した...
夢野久作 「一足お先に」
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