...のみならずまん中にとまつてゐた鴉は大きい嘴(くちばし)を空へ挙げながら...
芥川龍之介 「歯車」
...そして顔といえば蛸(たこ)に嘴(くちばし)が生えたような怪しい面つきで頭部の下は急に細くなって高麗人参の根をもっと色を赤くし...
海野十三 「地球発狂事件」
...恐ろしい勢(いきおい)で鶴嘴を使い...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...ちよつぴり撮(つま)むだやうな嘴(くちばし)も伸びかゝつてゐたさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...一つは鴉の嘴(くちばし)のような口をこちらへ向けて差し出すようにして立っていた...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...一昨日になって乳嘴(にゅうし)突起炎を起したから手術しなければいけないと云われ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...水鶏(くひな)の声――嘴を半ば水の中に入れて雄を呼ぶといふ雌の啼声...
田山録弥 「あさぢ沼」
...親に似て性の悪い杜鵑の雛鳥に鋭い嘴で啄(つつ)き出されてしまうという...
寺田寅彦 「話の種」
...豚の嘴(くちばし)のような鼻をして……此奴(こいつ)は意地が悪くなるよ...
徳田秋声 「黴」
...先ず一本の鉄の鶴嘴がいる...
豊島与志雄 「新時代の「童話」」
...今や数羽の鶏が嘴(くちばし)でほこりを散らしている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その高く銜へた嘴には魚が跳(をど)り...
中村憲吉 「三次の鵜飼」
...一つ自分の鶴嘴で掘り当てるところまで進んで行かなくってはいけないでしょう...
夏目漱石 「私の個人主義」
...兎に角嘴に割れるほどの実は食べつくし...
宮本百合子 「餌」
...嘴は珊瑚色をしてゐる...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...今となっては潟の外郭をなす砂嘴はすべて丹後同様に橋立と呼んでおくのが便利かと思う...
柳田國男 「地名の研究」
...かッと嘴(くちばし)をあいて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...青虫を嘴(くちばし)に一杯くわえて来ては...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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