...軽く自分を嘲つて見る...
石川啄木 「菊池君」
...ディオニシアスはそれを聞いて嘲笑(あざわら)いました...
鈴木三重吉 「デイモンとピシアス」
...貴下の小説も今日の如く嘲笑せられず...
太宰治 「恥」
...すぐ眼を反(そ)らして対手の視線を追いながら嘲(あざけ)るような笑いを見せあった...
田中貢太郎 「春心」
...堤上ニ在りて海老瀬村の人夫に対し「此小洪水に水防に来るハ痴愚なり」と放言し大に嘲罵を加へたり...
田中正造 「非常歎願書」
...自嘲自戒われとわが□をせばめたる茶の木哉???十二月廿三日久しく滞つてゐた水が流れはじめたやうな気分だ...
種田山頭火 「其中日記」
...」ソフィヤ・リヴォヴナはその声の中に嘲(あざけ)るような調子のあるのを聞(き)き漏(もら)さなかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...急いで朝飯かき込み岡崎氏と停車場に馳(か)けつくれば用捨気(ようしゃげ)もなき汽車進行を始めて吐き出す煙の音乗り遅れし吾等を嘲るがごとし...
寺田寅彦 「東上記」
...感動の代りに嘲笑を伴なっていることである...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...嘲笑(ちょうしょう)的な瞬(またた)きでクリストフをさし示した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...赤ン坊でいえば虫が笑わせるといった笑い――この場合では嘲笑(ちょうしょう)を禁じ得なかったのだ...
長谷川時雨 「牢屋の原」
...作蔵のみは冷嘲している...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...さまざまに神を嘲弄し申し...
久生十蘭 「だいこん」
...私はそれを嘲笑ふだけです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...自嘲に身をよじる...
宮本百合子 「観念性と抒情性」
...「それや、無益よ」雑賀は、嘲(わら)って...
吉川英治 「私本太平記」
...畳(たたみ)の上に片目をあけて嘲笑(あざわら)っている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...自分を嘲笑(あざわら)うように歯を剥いている...
吉川英治 「親鸞」
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