...校長から常陸(ひたち)郷土史の材料蒐集を嘱託せられて...
石川啄木 「葬列」
...前途を嘱望(しょくぼう)されている...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...人民はこれによって良い世の中がくると多くの望を嘱しています...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...若井兼三郎氏の依嘱によって矮鶏を彫っていて既に二年越しにわたっていることを私は話し...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...今から五年ばかり前までは女流ピアニストとして楽壇若手では最も未来を嘱望(しょくぼう)されていた一人であった...
橘外男 「逗子物語」
...経費は初年度一七〇万円で、局長一名、課長三名、事務官七名、理事官二名、嘱託十二名、属其他十八名という、堂々たる構えであり、その外に、海外の主な国々に文化使節を駐せしめ、更に外務省監督の下に、朝野の財力と知力とを総動員して有力な国際文化事業を目的とする財団法人「日本文化中央協会」と云ったようなものを、民間に造るそうである...
戸坂潤 「社会時評」
...私は店の嘱託医である杉本医院にとく子を伴った...
外村繁 「澪標」
...私の旧藩主久松伯爵家では熱心にそれを調べられる事になってとても家職では暇がないという事から特別に私に嘱托せられたのである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...また小半の腕前もその年齢に似ず望(のぞみ)を嘱するに足るべき事はわたしもとくに認めていたので...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...興信所に依嘱して二人の生活状態を探偵させたはなしは前に述べたとほりである...
永井荷風 「来訪者」
...至嘱(ししょく)...
中里介山 「大菩薩峠」
...大学ではその外に湯本君が海軍の嘱託として水素の燃焼の研究をつづけ...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...音楽学校の教授を委嘱してその原因を調査して貰ったが...
久生十蘭 「魔都」
...せいぜい嘱託ぐらいの勤めにありつくか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...かつて頼朝の名乗生嘱(いけずき)を出すという...
南方熊楠 「十二支考」
...お嘱(まか)しあって...
吉川英治 「黒田如水」
...伝血の望みは嘱(しょく)されていたが...
吉川英治 「剣の四君子」
...義経に嘱(しょく)していた...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索